平成16年(2004)12月12日 日曜日

- ペットの老後 -

 急に冷え込んできましたね。今朝なんてモモちゃんのリードを持つ手がかじか
んでしまうほどですよ。暖冬と騒がれていますが、ようやくこれから寒さが本格
的に襲ってくるのでしょうね。
 いつもなら境内のあちこちでお馴染みのワンちゃん談義をする光景が見られる
のですけど、今朝のような寒さになると極端に愛犬の散歩をする人が少なくなる
ようです。こんな寒い朝に外に出るのをためらっていたら、これからやって来る
本格的な寒さに対処できませんよ。今からワンちゃんを慣らしておかなければい
けませんよ。
 生後半年のポメラニアンを連れて毎朝散歩をしているお婆さん、愛犬談義を楽
しみに犬を飼ったそうです。老人の一人暮らしでは買い物以外に他人と会話をす
るチャンスも無かったのですが、犬を飼い始めてからというもの、それまでの寂
しさが一気に吹き飛んでしまったそうです。
 “いつもの犬たちが来るまでもう少し待っているよ”、でも、お婆さんの唯一
の悩みは、若い愛犬を最後まで見届けてあげるまで頑張れるかどうかなのですっ
て。そうですよね、犬を飼うってことはそこまで面倒を見なければいけないって
義務もあるのですよね。
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 昨日、恒例の元禄市を見に両国に行ってきました。この元禄市は回向院の裏通
りに有る旧吉良邸前の通りで開催されるバザールのようなものです。普段は全く
人通りの無いこの通りも、この時期だけは大勢の人で賑わっていました。
 元禄市を見る前に立ち寄った回向院では、相変わらずギャンブルの勝利を願う
参拝客が訪れています。何故かというと、ここに有る鼠小僧の墓石を削って持ち
変えるとギャンブルが強くなるとの言い伝えが有るからなのです。
 江戸時代からそんな伝説によって、元々の墓石は削られてしまい、とうに無く
なっているので、削り専用の新しい石が用意され、御丁寧に削り取る石まで置い
ているという念の入れようです。あほまろもご相伴に預かろうとちょっぴり削っ
てみましたが、持って来ませんでしたよ。
 ここ回向院には、もう一つの名物があります。これはペット専用の霊園が有る
ことなのです。いつ出来たのかは知りませんが、今ではかなり有名な霊園なのだ
とか。大きな供養塔とペット専用の納骨堂も有り、人間よりも大切にされている
かのようです。
 人間の墓に動物を入れてはいけないことになっているそうなので、そろそろ我
が家の犬たちにも、こんな霊園を考えてあげなければいけないのでしょうね。ち
ょっぴり寂しくなってしまいましたよ。
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 さて、時は元禄十四ねーん!(♪ベベンベン)、忠臣蔵のおかげで“日本一悪
い奴”にされてしまった吉良上野介義央(きらこうずけのすけよしなか)、その
邸宅が有った本所松坂町は現在の両国3丁目の本所松坂町公園として、約30坪
のちっちゃな公園、中には吉良追慕碑、上野介の首洗い井戸がひっそりと安置さ
れております。以前、テレビのバラエティで心霊スポットとして取り上げられた
ちょっとした有名な場所でもありますが、昨日は元禄市のおかげでそんな陰湿な
雰囲気は全く感じられない観光地と化していましたよ。
 赤穂浪士が吉良の首を洗ったという伝説の「首洗いの井戸」ってのも残ってお
りますが、これはかなりの眉唾。いわゆる「伝」で済ませているようですね。討
ち入りの12月14日には、ここでも「義士祭」が開催されるようですが、義士
祭といえば、赤穂四十七士を供養する儀式。ここでは、吉良邸の戦いで一緒に亡
くなった、吉良二十士の面々を供養する「吉良祭」が行われるのです。
 この時期になると毎年話題になる赤穂浪士を題材にした、いわゆる「忠臣蔵」
、その中でも吉良上野介のイメージといえばいわゆる悪役でしょう。でも、これ
は創作されたお話で、真実は謎のままなのです。三河吉良庄(現在の愛知県幡州
郡吉良町)では、当時から現在に至るまで吉良上野介義央は名君として慕われて
おり、様々な解釈によって「忠臣蔵」の疑問も論議され続けております。
 池波正太郎さんの解釈で、「自分の国は誰だってかわいがる。いまの政治家や
実業家でも、悪いことをさんざんしている奴が、家に帰るといいパパであり夫で
ある。自分の領地は可愛がらねば、自分の収入がなくなっちゃうんですから、当
然のことですね」、どこの国も自国に都合の良いように「話」を創り上げている
のですよ、あなたがどっちを信じるか、それだけなのですけどね。
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 観音裏では、年末の注連縄市(ガサ市)の飾り付けが行われております。いよ
いよ明日から浅草の年末が開始されますよ。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数25枚