平成16年(2004)12月10日 金曜日

- 黄色いハンカチ -

 雷門前の並木通りのイルミネーションが数日前かた点灯を始め、浅草の街もす
っかり師走の雰囲気に浸かってきましたね。ここ並木通りには、明日から銀行を
改築した新しい雑居ビルがオープンします。これで益々人の流れが雷門地区に移
ってくるのでしょう。
 今朝も寒い朝です。こんな朝のモモちゃんは尻尾が下がりっぱなしです。犬に
は表情は有りませんが、ちょっとした態度と尻尾の状態で気分を知れるのです。
家を出てからズ〜っと沈んだ様子のモモちゃん、いつもの場所で用を足すことも
無く、早く帰りたがっているのです。原因が寒いだけなら良いのですが、体調を
崩していたら大変ですね。ちょっと心配な朝の散歩でした。
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 浅草寺東側、二天門前の日本堤消防署の建設工事がようやく始まるようです。
この場所は以前の建物が老骨化したことを理由に、新社屋の建設工事が行われて
おりましたが、この途中に鎌倉時代以前の建物跡が見付かったため文化財調査の
ためおよそ一年間工事が出来なかったのです。
 台東区からはまだ何の発表もありませんが、仏具なども発掘されており、この
場所に浅草寺の始まりを見ることができるのかも知れません。そんな貴重な文化
財も、調査が終わるとまた元通りに埋められてしまいました。
 そして何も無かったかのように工事が再開される看板が設置されたのです。こ
れが公共の建物だったのでこのように調査に時間を要せたのでしょうけど、もし
ここが民間の建物だったとしたらどうなったのでしょう。
 この場所から出土した遺物や検証結果などが気になりますね。
http://www.edo.net/edo/topic/041210.html
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 イラク派兵賛成を前提にした黄色いハンカチ運動、派兵を見送る人々が、手に
手に黄色いハンカチを振っているのをテレビで見て複雑な気持ちになった方も多
いでしょう。また、札幌の真駒内にある自衛隊の官舎にもイラクに派兵されてい
る家のベランダを覆うように黄色いハンカチがたなびいています。
 黄色いハンカチといえば、ご存じ山田洋次監督の映画「幸せの黄色いハンカチ
」から来ているのでしょう。ふとした弾みから人を殺し、刑務所に服役していた
夫を待つ妻が、約束通り炭住の物干しに沢山の黄色いハンカチをかけていたとい
うものです。
 今年の夏、始めて訪れた北海道の夕張市。夕張の名物といえば、今では映画と
相場が決まっているのも、この「幸せの黄色いハンカチ」がロケされたことに由
来しているそうです。
 映画では、廃坑を迫られた夕張で働く者達の不安な心中を一人の人間を通して
表現しているのでしたが、閉山の憂き目にあっても直接死に繋がることでは無い
まさに幸せの黄色いハンカチでした。同じ黄色いハンカチであっても、今回の派
兵に関してはちょっと事情が違っているようです。
 政府は昨日、臨時閣議を開きイラクへの自衛隊派遣を1年間延長する基本計画
の変更を決定しました。小泉首相は記者会見し「日米同盟と国際協調を具体的に
実施に移している今の日本の支援策は、国益にかなうと確信している」と述べ、
派遣継続の必要性を強調しています。
 イラクに派兵することで、「国益にかなう」ことはいったい何なのでしょう。
特にオランダ軍が3月に撤退した後のサマワの治安、いくら軍備を強化するとい
っても、戦闘が禁止されている日本の自衛隊、アメリカは何を求めているのでし
ょうか。
 目的が判らない危険地帯に、大切な大黒柱を送り出す家族が願いを託して振り
続ける黄色いハンカチ。政府としては黄色いハンカチより国民に日の丸の小旗を
振ってくれと言っているようにも思いませんか。
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 昨夜、「幸せの黄色いハンカチ」の映画を見直しました。ピンクレディー全盛
の昭和52年。まだまだ活気が有った夕張の街が賑わっています。幸せを願う「
黄色いハンカチ」で街の活性化をはかる夕張市民ですが、ハンカチだけでは幸せ
が続かなかったようですね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数39枚