平成16年(2004)4月1日 木曜日
- 四月バカ -

 雨にも負けず風にも負けず、冬の暑さにも春の寒さにも負けぬ丈夫な枝に支え
られ、欲は無く・・・。毎日観察している浅草神社境内の桜が本日ようやく満開
を向かえました。同時に浅草寺六角堂前のしだれ桜も満開です。
 今日から4月。晴天に恵まれた桜の浅草はとっても爽やかですよ。4月になる
といろんな「新」が世間の話題になります。その一つ、今日から商品の価格表示
が総て消費税込みとなるのです。これによって、商品購入時の支払額が一目で分
かるのが大きな特徴と政府はいっています。けど、平成元年に消費税を導入する
時には、消費者のために内税表示が妥当とする野党の意見に対し、政府与党は、
「商品価格と消費税が一目で判る外税表示が妥当である・・・」、そんな理由を
盾にしていませんでしたかね。
 それを今になって・・・、でもこれにはちゃんと裏が有るんです。これから予
想される消費税率のアップに際して、外税表示だと高い税金が見え見え、ちょっ
とでもボカそうとの算段をした結果なのです。暫くは外税方式に慣れてきた消費
者が一時的に戸惑うでしょうけど、喉元過ぎれば暑さ忘れる、知らぬ間に税率が
上がっていく消費税を意識しないでお買い物ができるのって、消費者は便利と感
じるのでしょうかね。
 雨にも負けず風にも負けず、税金の高さにも物価の上昇にも負けぬ丈夫な政府
に支えられ、欲は無く・・・、これからを生きなければいけないのです。
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 「四月バカ」なんて表現は今も使われているのでしょうか。今朝のテレビでは
、どの局も「エイプリルフール」と表現しており、「四月バカ」なんて言葉を使
う局は無いようです。「四月バカ」と「エイプリルフール」意味は同じハズです
が、ちょっと違う感じがするのはあほまろだけじゃ無いでしょうね。「エイプリ
ルフール」の表現は、何か知識人の機知的遊びという優雅さが臭っているような
、それに反して「四月バカ」というと、騙されたバカ者をあざ笑うかのようにも
とれる表現のように感じてしまうのですよ。
 「エイプリルフール」(とりあえずこの風習が始まったのは西洋なので)の起
源を調べてみると。「その昔(何時の時代かは明記無し、日本でいうところの昔
々のその昔)、ヨーロッパでは3月25日を新年とし、4月1日まで春の祭りを
開催していたが、1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年とする
暦を採用したことから、これに反発した人々が4月1日を「嘘の新年」として位
置づけ、馬鹿騒ぎをするようになったのがエイプリルフールの始まりと言われて
いる」そうです。
 日本の年度末は、昔々のその昔のヨーロッパでも新年だったのですね。では、
なぜ日本の年度開始月が4月からなのでしょう。
 「江戸時代までは、暦年とは別の“年度”というものはなく、1月から12月
までで会計を行っていた。しかし、明治維新の後、政府の財政が苦しく、暦年と
合わせることができなくなって“年度”が作られた。その為、当初は年度の始期
が頻繁に変えられていた。1886(明治19)年に、現在の4月から翌年3月
までと制定された。この根拠として、秋の収獲後の徴税の都合の為であるとされ
ている」
 うぅ〜ん、やはり何時の時代も政府にとって「都合の良い制度」を考えるので
すね。
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 もう一つ今日の蘊蓄、今日は「売春防止法施行記念日」です。1957(昭和
32)年、「売春防止法」が施行された浅草にとっては重大な記念日でも有るの
です。1657(明暦三年)幕府の命により移転し現在の千束四丁目に移転し、
様々なドラマを生んだ「新吉原」がいみじくもちょうど300周年でその幕を閉
じたのでした。
 同時に、「艶街吉原」を訪れる人々で賑わった日本一の繁華街浅草にもかげり
が見え始めて来た日でもあるのです。どんどん人が減っていく浅草、それをなん
とかくい止めようと、昭和35年に雷門が再建されたのも、「売春防止法」の施
行がきっかけとなったのでしょう。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数40枚