平成16年(2004)3月11日 木曜日
- 東京大空襲 -

 強い北風が吹いています。北風と書くとなんとなく冷たいイメージですが、そ
れがとっても暖かい風なのですよ。いつものようにコートを着て歩いていてもほ
んのりと汗ばむほどの陽気なのです。今日は暖かかった昨日よりも温度が上昇す
るとの予報なのです。
 桜の開花宣言の第二弾が発表されました。それによると東京横浜の開花予想は
、前回の発表よりも2日早まって18日になっております。これって、とっても
早いことらしいですよ。桜前線は史上最速の開花だそうで、近年では一昨年の1
6日の開花が最も早くそれに継ぐ早さなのだとか。気温は3月に入って一時冷え
込んだものの、全体として平年並みか高めに推移しており、桜の開花は東日本で
は平年より1週間以上、西日本でも平年より3日以上、早まるところが多いと見
込まれているそうです。
 隅田公園の桜の芽もそろそろ弾けそうな勢いで膨らんできました。あほまろの
開花予想木は隅田公園にあります。毎年この時期になるとこの木が開花した時に
浅草の開花宣言を出しているのですが、気になって上野公園の桜の様子も見に行
った時には、今年は浅草が遅れるかも・・・、そんなことを感じたのでした。し
かし今年もあほまろの予想通り隅田川沿いは暖かく、上野よりも蕾の膨らみが勢
いを増してきたようです。競馬でいえばラストスパートの追い込みが強いのがこ
この桜の特徴でもあるのですよ。この調子でいけば18日を待たなくても開いて
しまう桜も多いのでしょうね。
 桜の話題が世間を賑わすようになったら、卒業式のシーズンですね。今日は、
浅草公会堂で、根岸の華学園の卒業式が行われるようです。10時から開催され
る卒業式ですが待ちきれないのか、袴姿を見せたいのか、まだ8時を過ぎたばっ
かりというのに、すでに浅草をぶらついているみなさんが目につきました。
 “今日は何かのイベントでも有るのですが?”、雷門前で袴姿のお嬢さんに写
真を撮らせてもらっていると、アメリカからの観光客に声をかけられました。日
本では、卒業式をこのような格好で向かえるのが一般的なのですとだけ説明した
のでしたが、敵も然る者、“これがキモノ?”なんて・・・、ん〜〜、何て答え
たら良いのだろう・・・。
 成人式の振袖と並んで、今や女子学生の卒業式や謝恩会での憧れの服は袴姿と
言えるのでしょう。でもこんな姿で操業式に臨むなんてのは、あほまろの時代に
は無かったような・・、これっていつ頃から流行したのかを調べてみると、一説
には昭和末期に流行した大和和紀の漫画「はいからさんが通る」の影響があると
も言われています。ちなみに「はいからさんが通る」は大正時代末期のお話なの
です。この袴はもともとは宮中の女官服でしたが、明治時代になり女学校の先生
がはき、大正時代には女子学生の制服になったのでした。昭和に入ってからは、
女子学生の制服はセーラー服にとってかわられ、その後長らく日の目をみません
でしたが、平成2〜3年頃に東京モード学園の生徒達による卒業式のセレモニー
が火付け役となって、最近では女子学生や女性教師の卒業式の正装として無くて
はならない物として定着してしまったのでした。
 卒業式のこの姿は、いわば「平成スタイル」って訳だったのですね。ですから
、外国人もキモノとは違った雰囲気の着物の名前を訪ねてきたのでしょう。でも
、上は確かに着物で有るし、下に付けている袴のことを教えてあげれば良かった
のでしょうかね。
 成人式の晴れ着とは違って、こんな格好は卒業式だけの装いなのでみなさんレ
ンタルで着用しているようです。浅草公会堂前で記念写真を撮っていたみなさん
に聞いてみると、卒業式グッズ一式レンタル代の相場は髪型と着付けを含んで3
万〜5万程度かかったそうです。
 じっくりそのお姿を拝見させていただくと、何か違和感を覚えるのです。いわ
ゆる和服の一種を着ていらっしゃるのに、長靴を履いている人が多いのです。ま
さか卒業式が終了したらこのまま農作業をする訳じゃあるまいし・・・。大正時
代の写真を調べてみると袴姿のみなさんは足袋に草履姿なのですけどね。そんな
ことは別にしても、こんな格好で浅草を歩いている姿、とっても似合っていまし
たよ。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数34枚