平成16年(2004)2月27日 金曜日
- 幕末ブーム -

 朝からヘリコプターがうるさく飛び回っています。数えてみるとその数10数
機、さてはまた抗争事件か・・・。それにしてはヘリコプターの隊列がどんどん
移動してくるのです。そう、今日はオーム真理教の教祖松本智津夫の判決公判が
行われるのです。小菅の東京拘置所を松本智津夫を乗せた車はいったん高速道路
に入ったのでしたが途中事故渋滞に巻き込まれてしまって途中で高速を降りて一
般道路を走っているのです。その車列を追いかけて放送局の熾烈な報道合戦が行
われていたのでした。
 教団が95年に地下鉄サリン事件を起こしてから9年近くも経ってしまいまし
た。数々の凶悪事件の首謀者とされる自称「教祖」に審判が下される日を、遺族
の方々は様々な思いで迎えているのでしょう。地下鉄サリン事件で父親を亡くし
た1か月後に生まれた小学2年生の女の子、毎朝仏壇の「パパ」に“行ってきま
ーす”と呼びかけて、家を出ていく姿がテレビに映し出されています。
 被害者の会代表がテレビのインタビューで“死刑8回を希望する・・・、命を
奪った者は命で償ってほしい・・・”、涙ながらに答えておりました。出来るこ
となら8回なんていわないで10回でも100回でも、死んだものの苦しみを味
わってもらいたい。今日の判決公判では当然死刑が言い渡されるのでしょうが、
それだけじゃ怒りが消えない遺族の方々の気持ちに裁判官はどのような答えを出
してくれるのでしょう。
 NHKの大河ドラマの「新撰組」が話題になってますね。昨年の江戸開府40
0年の盛り上がりの延長として今年は「幕末ブーム」が到来しそうな予感です。
折りしも今日は「新選組」の前身「壬生浪士組(壬生浪士隊)」が結成された記念
日です。文久2年(1862)、壬生浪士隊は、清河八郎の提案で、事件が頻発
している京都の警護に幕府が人員を江戸で募集をした日なのです。その後、尊皇
攘夷など紆余曲折が有りましたが、藤勇・芹沢鴨・土方歳三ら24名で結束し、
その名を「新撰組」と改称され、京都守護職で会津藩の松平容保の配下に入いり
、京都で尊皇攘夷派・倒幕派の弾圧を行
ったのでした。
 でも、この「新選組の日」に異論を唱える連中も多いようです。
 ○2月27日説
  文久三年2月27日、京都守護職・松平容保公が、浪士組を会津藩御預りと
  する建白書提出日した日。
 ○3月13日
  文久三年3月13日松平容保公から、正式に「会津藩御預り」決定と発表さ
  れた日。
 ○8月18日
  文久三年8月18日、武家伝奏より正式に ”新選組”の命名と市中取締の
  命を受けた日。
 ○6月5日
  元治元(1864)年6月5日、池田屋事変の日 。
 いったいどの日が「新選組の日」にふさわしい日なのでしょうね。
 また、その名称も「新選組」と「新撰組」の二通り存在しているようです。こ
の世情不安定な幕末においてこの「新撰組」と、倒幕軍事同盟の薩長連合が入り
乱れて争った明治維新までの短い時代でしたが、どこか外国の圧力に屈せざるを
得ない今の日本政府の優柔不断な政策と重なり合うようにも思えるのです。
 幕末の江戸城で、老中や家老が形式的なことにこだわり、力ずくで政権を存続
させていました。そこに薩長など地方から変革の大きなうねりが押し寄せ、一挙
に江戸幕府が崩壊していったのです。江戸城を仕切っていた人たちは、その変革
のうねりに気付くことなく散っていったのでした。政府与党を自負している連中
と、江戸の老中に変わりが無いようにも見えるのです。
 浅草神社の絵馬を観ていると、“マッチョでおしゃれな彼氏ができますように
、毎日笑顔で過ごせますように・・・”そんな願いを神頼みだけで終わらせない
世の中をみんなが求めているのです。
 今年は単なる「幕末ブーム」だけじゃなく、平成維新を旗印に地方からの変革
の大きなうねりで、この日本を変えてく
ださい。後の世まで伝え知られる歴史になるような・・・。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数26枚