2003年12月30日 火曜日


今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数31枚

北風と太陽

 ある日のこと、北風が太陽に 力自慢を
しています。北風が いいました。「僕は
どんなものでも 簡単に吹き飛ばすことが
できるよ。世界で一番強いのは、やっぱり
僕だね。」すると太陽はいいました。
「ふふん。確かに君は力持ちだ。でも、一
番っていうのはどうかな?」、そこで二人
は力くらべをすることにしたのでした。
 おなじみの「北風と太陽」という童話
を御存知ですね。今朝は、とっても北風
の強い朝で、表に出てマフラーを巻き直
したくらいなんです。でも、空には雲ひ
とつ無いとっても良い天気なのです。
 北風と太陽が同居している今朝、そん
な童話のような出来事に遭遇しました。
雷門前の銀行の角で、毎朝この附近で見
かけるホームレスのおっさんが、数人の
男に取り囲まれていました。男達が、力
ずくでホームレスの服を脱がそうとして
いるのです。ホームレスが彼らの何かを
盗んで何枚も重ねて着ているジャンバー
の一番下に隠したようです。
 “脱げ、脱がない・・・”と数分押し
問答しているところに、真ん前の交番で
見ていたおまわりさんが走ってきました
。すると、とっさに男達が蜘蛛の子を散
らすようにその場から逃げ出したじゃあ
りませんか。いったい何が起こったので
しょう。
 警官の優しい声に、ホームレスのおっ
さんは素直に路上でタケノコのように着
込んでいるジャンバーを、一枚ずつ脱ぎ
始めました。素肌になったその下から、
巾着のような物が出てきました。
 おっさんは、“俺は悪いことが許せな
いんだ。現場をおさえてやった・・・”
そんなこと言っています。巾着の中に何
が入っているのかは判りませんが、かな
りヤバイ物が入っているようです。そこ
にパトカーがやってきて、ホームレスの
おっさんをどっかに連れて行ってしまい
ました。ピューピュー寒い北風が吹いて
いるっていうのに、おっさんは半袖のT
シャツ一枚で連れていかれました。でも
、暖かいパトカーの中で、警官を太陽だ
と思っているのでしょうね。
 それを見ていた北風は、太陽にいいま
した。「何でも力ずくで済まそうとした
僕が間違っていたね。僕の負けだよ」、
北風は反省しそれからというもの、自分
の力を自慢することは、二度となかった
のでした。
 なんて訳ないでしょうね。
 今日は「地下鉄開業の日」です。昭和
2年の今日、日本初・東洋初の地下鉄が
1両編成で浅草〜上野間を4分50秒で運
転していました。その頃のポスターが、
20世紀の記録シリーズの切手にも登場
しております。でも、良く見ると乗降客
が変な所から出入りしているような・・
・。地下鉄の資料としては二流・三流と
もいえる、現実とかけ離れたこんな画像
を使用する郵政省の考えに、疑問を感じ
ざるを得ませんね。でも、説明によると
当時有名だった杉浦非水という画家の作
品なのだとか。きっと、その画家は地下
鉄に乗ったことが無かったのでしょう。
 ちなみの、銀座線が浅草駅〜渋谷駅間
の全線開通はそれから12年後の昭和1
4年でした。そういえば、ついこの間ま
で、開業当時の車両も走っていたのです
よ。カーブを曲がる時に、一瞬電気が消
える1000形車両を覚えている方も多
いでしょうね。