2003年7月26日 土曜日

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数24枚
M36

幽霊の火

 浅草猿若町の中村座で、四世鶴屋南北
作『東海道四谷怪談』が初演された記念
日です。記念日名「幽霊の日」という怖
い日なのです。
  暑い夏の納涼として、毎年この時期
に上演されるこの手の怪談物の中でも、
“お岩様”の怪談として人に知られてい
る四谷怪談は、最高傑作であるばかりで
なく、歌舞伎脚本史上に「生世話物」の
分野を確立した南北一代の名作です。そ
の作劇法の縦横の駆使と大胆な描写はま
さに驚くべきものがあり、特に「地獄宿
の場」「隠亡堀」の段などは奇趣、陰惨
を極めているのです。
 また、お岩が貼り付けられた戸板の裏
に、伊右衛門になぶり殺しにされた下男
の小仏小平が貼り付けられた「戸板返し
」は、江戸歌舞伎最大の仕掛けとされて
おります。
 夫、民谷伊右衛門に毒殺された四谷左
門の娘お岩の復讐話は、江戸の町に実際
に起こった事件をモデルにして戯曲化さ
れたもので、今でも、このお芝居を上演
する前には、四谷の「お岩稲荷」でお浄
めを受けないと祟りがあるそうです。
 あほまろが4年前まで住んでいた千代
田区番町界隈にも、「番町皿屋敷」なん
て有名な怪談話がありますが、こちらは
大正5年頃、兵庫県の姫路城の「お菊井
戸」の話を岡本綺堂が江戸に置き換えた
創作話なので祟りも記念日もありません
でしたが、なぜか、とあるお稲荷さんに
は、お菊さんの霊を祀った石碑が建って
いるのです。
 今日は、隅田川花火大会の本番です。
すでに、朝から浅草中が厳戒態勢です。
隅田川土手沿いには、折りからの雨にも
かかわらず場所取りのシートが敷かれ、
見張り番の若者達が濡れたシートの雨水
を掻き出しておりました。
 地下鉄の出口からは、花火見物順路の
大きな道案内の看板が用意されました。
この看板の指示に従って歩いてみると、
駅を出てから一旦川と反対側に進み、仲
見世を突っ切って、新仲見世から寿司屋
通りを抜けて国際通りに案内されます。
その後、国際通りを田原町方面に駒形橋
まで続いていました。
 浅草駅で地下鉄を降りた人達を、大回
りで駒形橋まで誘導する看板だったんで
すね。これだけ大回りをして並んだ人達
も、駒形橋上で立ち止まることはできま
せん。警察官に怒鳴られながらゆっくり
歩いて通過するだけなのです。
 一旦通過してしまったら、花火が終わ
るまで浅草方面には戻ってこれません。
総ての橋は、墨田区側への一方通行にな
っているのです。
 そんな訳で、隅田川花火大会を見物に
来て、道案内の看板に従うのは愚の骨頂
ですよ。お勧めは、吾妻橋の側の「漁民
荘」というホテルのサウナに入場し、屋
上の露天風呂から見物するってのが一番
賢い方法だと、経験者が話しておりまし
た。それも風流ですね。でも、恋人と一
緒に見られないって弊害も・・・。
 あほまろはそんな苦労をしなくても、
今年は家族水入らずで、自宅の居間でビ
ールを飲みながら見物するんですよ。
 今年は、江戸開府400年の一環とし
て、江戸時代の「和火」が再現されるそ
うです。でも、和火とはいったいどんな
花火なのって言われても、説明は難しい
そうです。和火というのは、あくまでも
花火の総称なのだそうです。日本の花火
職人が創った花火で、どちらかというと
、仕掛け花火にその伝統が生かされてい
るそうです。 
 残念ながら、仕掛け花火だけは、あほ
まろの家から見ることが出来ません。
(注:この下の数字は毎日確実に減って
いきますが、他意はありません。単なる
メモと思ってください。)