2003年6月25日 水曜日

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数39枚

神々しい

 朝の掃除は、“すがすがしい”とか“
神々しい(こうごうしい)”などと形容
される神社仏閣の雰囲気は、荘厳な堂宇
や鬱蒼とした社寺林だけで醸し出されて
いるものでは無いのでしょう。雨の中で
も黙々と掃除をしている清掃員達の姿こ
そ、“すがすがしい”って雰囲気がピッ
タリなのです。
 朝の掃除は浅草寺境内だけじゃありま
せん。商店街も忙しそうです。新仲見世
では、自分の店の前は勿論ですが、通路
全体の清掃も行っております。早く始め
た人達が隣近所のサービスなんでしょう
かね。でも、普段見ていると、隣近所が
そんなに仲が良さそうには思えないんで
すけど。
 ここの掃除、実は他の理由もあるので
す。この新仲見世通りには屋根があり、
夜になると、大勢のホームレスの寝床に
なってしまうのです。それを阻止しよう
と、閉店時には店頭に水を流して濡らし
てしまう、なんて気休めを行うお店もあ
るくらいなのです。そんなことお構いな
し、毎日夜中になると、通路の両側は段
ボールハウスに占領されているのです。
 ここの朝の掃除は、“すがすがしい”
とか“神々しい(こうごうしい)”なん
て雰囲気とはかけ離れ、ホームレスの寝
床になっていた場所を、洗い清めるって
感じなのです。
 俳優の名古屋章さんがお亡くなりにな
りました。今年の三月初めに体調の不良
を訴えて検査をしたところ、脳腫瘍が見
つかり摘出手術を受け、経過は順調と報
じられた矢先でした。そのおかげで、出
演予定だった新国立劇場の4月公演、「
マッチ売りの少女」も降板して養生して
いたのにとっても残念です。
 今朝の新聞やテレビもこぞって名古屋
氏の死亡を伝えていますが、どこも、「
名脇役」の冠付きなのです。脇役ってい
えば、主役を助けて副次的な役割をつと
める役。一般には、表面に出ない補佐役
。そんな表現って随分じゃ無いでしょう
かね。この方の演技が無かったら、映画
の「天国と地獄」も「麻雀放浪記」も成
り立たなかったっていっても過言ではな
いのです。
 あほまろがお仕事で最初に名古屋氏と
お会いしたのは、高瀬監督の「でっかい
青春」のお手伝いをしていた頃だったで
しょうか。その後、何度か子供番組のお
仕事で、お会いしておりましたね。グッ
と締た演技の奥深さと、人情味溢れるそ
の性格は、下町風情の“がらっぱち”オ
ヤジって雰囲気でもありました。
 「ウルトラマンタロウ」のZAT隊長。ウ
ルトラの星で、ウルトラ兄弟達と、ホ
ルモン焼きで一杯やりながら、後輩達の
成長を見守ってくださいね。