2003年6月5日 木曜日

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数6枚

退院です。

 何か心地よい気分で目覚めました。窓
外がぼんやりと明るくなってきました。
時計を見ると4時30分です。いよいよ
退院の日がやってきました。
 先週の月曜日に倒れ、救急車で根津の
日医大救急センターに運ばれ、救急セン
ターで3日、再び救急車で慈恵医大病院
に転院して8日、都合11日間の病院生
活が終わるのです。苦しみから辛さ、や
がて楽しさと変化していった複雑な入院
生活でした。
 入院は決して楽しいことでは無いので
すが、特殊な生活が子供達との普通の会
話を取り持ってくれたのです。考えてみ
るとあほまろは息子と同世代の頃に父親
を亡くしました。最後に大きくて怖かっ
た父親と前向きで素直に話し合えたのは
、小さく弱々しくなって病院のベッドに
座る別人のような父だったのです。
 今回のあほまろの入院は、父のそれと
は全く違う状況なのですが、照れながら
も弱った父に話しかけてくれた息子の言
葉が一番の励ましでした。また、モモち
ゃんの散歩の様子を毎日携帯電話で送っ
てくれ、ベッドの中でも犬たちを思い出
してとねと、縫いぐるみを持ってきてく
れた娘。しかし、一番感謝しなければな
らないのは、毎日通ってくれた女房でし
ょうね。
 子供達も繰り返すであろう親と同様の
人生。“父の背中、母の笑顔”って言葉
をよく耳にします。怖かった父に、面と
向かって話しをしたことが少なく、いつ
も後ろ向きで答える父の姿が有ったので
しょう。その変わり、いつも真っ正面か
ら優しくしてくれた母の顔がやたら鮮明
に脳裏に残っているってことなのでしょ
う。
 この三年間に二度の大病を患ってしま
ったあほまろ。この先何年生きられるの
かは判りませんが、今回の入院で絆を再
確認した家族と、真から心配してくれた
同僚と友人達。そして、ネットで知り合
ったまだ見ぬ方々からの励ましの言葉も
含め、残された人生を正直に生きていこ
うなんて自分の人生の軌道修正をもして
しまったような11日間でした。
 ごめんなさい。何かちょっと感傷的に
なってしまいましたね。この年になって
みんなに優しくされることなんて無かっ
たもんで、ついつい調子に乗ってしまっ
たようです。さて、今日からまた普通の
生活に戻るんだ。でも、いままでとちょ
っと違うのは、当分お酒が飲めないって
ことなんでしょうね。
 これから愛しの犬たちに逢えるのです
。こんなワクワクした気持ちも、家族の
絆が有ってこそでしょうね。明日はまた
モモちゃんとの散歩を再開できるかな。