2003年5月8日 木曜日

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数53枚
昨夜の写真
CANON EOS-1 Ds
CANON ZOOM 17-35 F2.8
撮影枚数31枚

消えた提灯

 朝から不気味な天気になりました。西
の空は明るく薄ぼんやりですが富士山が
見えています。しかし、そのすぐ下に低
く立ちこめた真っ黒な雨雲からは、時折
強風と共に大粒の雨がガラス窓に吹きつ
けています。まるで映画「陰陽師」の悪
霊出現のシーンのような朝を向かえまし
た。
 昨日、雷門から名物大提灯が消えまし
た。平成四年からおよそ10年間、風雪
に絶えてきたこの大提灯も、イベントの
たびに上げ下げを繰り返しているうちに
その限界に達したようです。
 ここ浅草寺には、四個の大提灯が人気
を博しております。江戸時代の広重の浮
世絵、「江戸名所百景」にも登場してい
ますが、江戸時代は新橋の料理屋さんか
ら贈られた大提灯が雷門に、小舟町の料
理屋さんから贈られた大提灯が二天門に
吊され、その大きさに参拝客の目を引い
ていたそうです。その後、慶応四年の大
火で焼失した雷門に吊されていた新橋の
提灯は本堂に、二天門の小舟町の提灯は
宝蔵門にと移されたのでした。
 現在の境内に吊されている大提灯の中
で宝蔵門の“小舟町”と、二天門の“二
天門”は、昭和63年10月と一番古い
のですが、昨年秋に傷みが激しくなった
“小舟町”は、吊ったままでの修理が行
われ、今ではまるで新調したかのように
綺麗に蘇りました。また、二天門の大提
灯だけは、上げ下げをすることが無いの
で激しく傷むことは無いのですが、ハト
の糞害で上部が真っ白になってはいるの
ですが、まだ暫くは大丈夫そうです。
 そして、有名な本堂前に架けられた“
志ん橋”です。これは、平成六年十月と
四個の中では一番新しいのですが、良く
見るとかなり傷んでいるようです。次の
修理になるのでしょう。これらの大提灯
の製作が出来るのは、京都の高橋提灯屋
さんしか無いそうです。
 お馴染み“雷門”は、これから三ヶ月
かけて張り替えが行われ、今年8月の完
成を目指しているようです。これから暫
くは、提灯の無い雷門を見ることになる
のでしょう。浅草を訪れる観光客には申
し訳ないのですが、大提灯の無い雷門が
見れる方が、貴重なんですよ。食玩で言
えば、シークレットが出て来ような喜び
を感じて貰いたいですね。でも、驚きの
問い合わせが殺到するでしょう。
 食玩といえば、昔はグリコのおまけが
有名でしたが、今ではチョコエッグに端
を発したフィギアブームなのです。一個
2〜3百円のお菓子の中から、運が良け
れば数十倍の価値を持ったシークレット
も出現するのです。インターネットのオ
ークションを見ると、一万円以上もする
物も有るようですよ。
 なんでもコレクターである、あほまろ
も当然黙っている訳ありません。ノスタ
ルジックなタイムスリップ・グリコ、第
一弾〜第三弾。妖怪根付シリーズ。ブリ
キのおもちゃシリーズなんてのは、全部
集めてしまいました。今は、世界の神話
シリーズのコンプリートを目指していま
す。特に、第二集の仏教神話シリーズの
出来は素晴らしいものがありますよ。不
動明王と五大明王を中心に、それを取り
巻く四天王と金剛力士の組み合わせは、
鎌倉時代の仏教彫刻を忠実に再現した仏
像なのです。
 またまた、横道に逸れてしまいました
ね。三社祭が近づいた浅草では、色々な
ところで看板などの修理が行われていま
す。ネオンサインが切れたまま何年もほ
っぽっておかれた“西参道”も、ようや
く修理が行われました。提灯の無くなっ
た雷門前では、三社祭の注連縄をかける
柱の取り付けが行われております。
 家々の軒先には、提灯を吊すカギも取
り付けられ、そろそろ三社祭の提灯がお
目見えするのでしょう。