2003年5月6日 火曜日

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数26枚

懐かしいです

 アルコールの入らなかった翌朝って、
とっても爽やかなんですね。昨日は一日
中気持ち悪くって、横になってましたよ
。あれほど強烈な二日酔いを経験したの
は、何年ぶりでしょうかね。
 連休も終わり、新緑に覆われる浅草寺
境内を訪れる観光客も減ってしまいまし
た。いよいよ10日後となった三社祭の
準備も急ピッチで行われております。神
社を囲む奉納提灯の棚にも、どんどん提
灯が埋められて行くのをみると、三社祭
だけは景気の如何に関わらず寄付が集ま
っているのでしょうかね。
 昨日、壊れた頭でパソコンに取り込ん
でおいた14〜5年前からの三社祭の写
真を眺めてみました。気付いたのは、バ
ブルの真っ最中の景気の良さや当時の勢
いが奉納提灯に見て取れるのです。リク
ルート事件前のリクルートや今は元気が
無くなってしまった大手ゼネコン、大手
銀行等々提灯に書かれた文字は、今と全
く違っているのです。僅か十数年でここ
まで変わってしまったんですね。当時か
ら続いているのは、地元の老舗食堂や松
屋百貨店だけなんですよ。浅草のイベン
トには、一番大きく目立っているあのア
サヒビールの名前が見えないのが不思議
でした。この会社はスーパードライが当
たって景気が良くなったのは、バブルの
終わり頃だったっけ・・・。
 “冴えない頭の時は、寝ころんで映画
でも観ましょうかね・・・”
 昭和63年に公開された映画、大林宣
彦監督の“異人たちとの夏”という、浅
草が舞台の映画を御存知でしょうか。父
34才、母32才、そして主人公の息子
40才。この奇妙な家族構成が、浅草が
まるで御伽話のような不思議な世界とし
て展開されているのです。
 昔のこの時間はまだ大勢の人が歩いて
いた・・・・、浅草演芸ホールを出て、
六区を見渡して父親がポツリと息子に呟
いた言葉。そうなんです、浅草の衰退は
この頃から進行していたのですよ。そこ
には、松竹跡地がポッカリと空いている
のですが、常磐館はまだ残っているよう
でした。ちょっと恐ろしいホラー映画で
もあるのですが、最後に両親を今半別館
のスキヤキ屋に招待するのです。しかし
その時、現世に留まれるタイムリミット
。生きていた頃の両親より老いた息子が
、“行かないで”と子供のように懇願し
ても、二人は夕日にゆっくりと溶け始め
て“ありがとうございました”と礼を述
べる・・・。スキヤキがぐつぐつと煮え
る・・・。“全然、食べなかったじゃな
いか”とつぶやく主人公・・・。
 “親孝行、したい時には親は無し”
 禁酒中ですが、こんな時親にビールを
勧められたら飲んでしまうんだろうな。
 監督 大林宣彦・原作 山田太一・脚本
市川森一・撮影 阪本善尚・音楽 篠崎正
嗣・出演者 風間杜夫・秋吉久美子・名
取裕子・片岡鶴太郎他。
松竹の製作で、DVDでも販売されてお
ります。