2002年9月18日 水曜日       

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数88枚

長浜
 あほまろは先祖代々曹洞宗だ。福井の永平寺は
曹洞宗の本山でこれで3度目の訪問だった。特に
今年は道元禅師生誕750年祭の特別な年で訪れ
る人は例年よりも多いそうだ。最初に訪れた昭和
55年頃は、七堂伽藍を参拝するには外の階段を
歩いて登った記憶があるが、今は、最上部の法堂
まで内部を貫く階段があり、靴を脱いで雨の日で
ものんびりと回ることができるようになった。 
 苦しかった受戒を受けた僧堂や、立ち入ること
も禁じられていた山門も、今となっては楽しい思
い出。今回の訪問は他の観光客同様のお上りさん
状態で充実した一日でした。         
 普段の行いが良いのか、信仰心がさせたのか、
午後からは雨も止み青空も見えてきた。懐かしい
本山に別れを告げ、福井駅より特急しらさぎ12
号で、次の訪問地、近江の長浜に到着したのでし
た。今回の旅でなぜ長浜を選んだのかというと、
以前に数回仕事でこの地を訪れた時に遭遇した、
奇怪な食べ物を求めてのことだった。その奇怪な
食べ物とは、知る人ぞ知る鮨の原点、鮒寿司なの
だ。秋、鮒の産卵時に収穫した子持ちの鮒を独特
の糀で漬けた物で、マレーシアのドリアン、ヨー
ロッパの羊のチーズ同様、強烈な臭いを発するこ
とで嫌う人の方が多い食べ物だが、その臭いにめ
げずに食した者を狂わせてしまう麻薬のような食
品。日本の加工食品の中で、新島のくさや以上の
大珍品なのだ。今の琵琶湖には、海外からやって
きて大繁殖したブラックバスのおかげで、鮒も育
たなくなってしまい。鮒寿司に最適な鮒が年々少
なくなってきた。そのため、鮒で有りながら鰻登
りとは表現がおかしいが、年々高くなっている。
あほまろが始めて食した20年ほど前は、2〜3
千円程度で食べられたのだが、今では普通の物で
も、7〜8千円。ちょっと大きめの子が一杯に詰
まった物になると1万円以上も当たり前。それが
良いんだよね。昨夜は嫌がる女房に強引に勧めて
しまったおかげで、あほまろの分まで食べられて
しまったんですよ。臭くて不味そうな物と、思
わせておけば良かったんですね。これじゃ今度す
ごいのが手に入った時に困ってしまうかもね。 
 琵琶湖の長浜といえば、地域の再開発が成功し
た町として有名だ。古くから渡来文化や、異国の
産業を取り入れる進取の気鋭に満ち、戦国時代に
は早々と国友の鉄砲、浜縮緬、ピードロ等が始ま
った。また、その時代を駆け抜けた覇者、豊臣秀
吉がこの地で一国一城の大名となり、出世城と呼
ばれる長浜城を築いたのだった。そんな歴史背景
で、おおいに栄えた町も、近年では過疎化が進み
商店街が中心となって、町の活性化に取り組んで
きた。その結果、旧市街をショッピングと観光の
”黒壁スクェア”として若者を中心に賑わいをみ
せているのです。              
 今回の旅行の最終日は、晴天に恵まれ、3時頃
までゆっくりと長浜を探索してみたいのです。 
明日はまたモモちゃんと浅草周辺の散歩ですよ。