2002年6月20日 木曜日       

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数35枚

千成

 統計的にこの時期東京から富士山が見えたのは
、非常に珍しいことだったらしい。っていっても
昨日のことなんだけどね。今日は、またいつもの
梅雨空に戻ってしまった。モモちゃんとの散歩の
時はまだ雨は大丈夫だったが、これからかなり激
しくなるんだって。やだね。         
 まだ3週間以上も先だというのに、ほおずき市
の準備が開始された。鳶職が、足場の材料で広場
にお店の区画を作っている。そういえば、300
以上のお店が並ぶほおずき市、今から準備をしな
ければ間に合わないよね。先日の新聞で、最近の
ほおずき事情が書かれていた。ほおずきは、ナス
科の多年草っていうのは同じなのだが、最近は江
戸品種として栽培されてきた千成ほおずきが蔭を
ひそめ、鑑賞用の丹波ほおずきが主流になってき
たらしい。どこが違うのかは良く判らないが、千
成ほおずきの実は、プチトマトのようにほんのり
と甘く、薬事的効果も多いのだとか。食べる訳じ
ゃ無いんだから、見た目綺麗な方が人気が出るの
は当然だよね。ほおずき市を堺に、浅草はいよい
よ夏たけなわとなるのだ。    
 ほおずき市など、ここ浅草では毎月恒例の行事
で大勢の観光客を集めている。しかし、そのほと
んどが雷門から入り、仲見世と観音堂の往復で帰
ってしまう。滞在時間はわずか一時間未満。そん
な訳で、ちょっと路地に入った商店街は見向きも
されない。つい昔は、観音様をお参りしたら、奥
山かロック方面にぞろぞろ人が流れて賑わってい
た。考えてみると、”つい昔”っていっても、僅
か20年ほど前のこと。映画やお芝居の看板が氾
濫し、夜中まで大勢の人が路地にまで溢れていた
っけ。そんな路地の商店街だって、だまって指を
くわえて待っている訳じゃないんだ。今朝も、初
夏にうかれた観光客を「食通街」へと導くため、
沿道の街頭に、千成びょうたんの飾りを取り付け
ていた。ほおずき市が近づいてきたっていうのに
、なぜ「千成びょうたん」なんでしょうね。まさ
か、「千成ほおずき」にあやかったのでしょうか
ね。どっちにしても、千成ってのは吉祥語。数多
くむらがって実がなることなので、大勢の観光客
がひょうたんに引かれて欲しいですね。    
 かなり独特な書体だね。寄席には寄席文字が有
るように、映画の看板にも独特な書体があるよう
だ。こんな看板を見ると、内容はともかく映画の
興行看板で有るってことが一目瞭然。よく見ると
、映画のタイトルロゴを真似て書いたようなのだ
が、全体に同じ書体に見えてしまうよね。昔の映
画を繰り返し上映しているので、いつの間にかロ
ゴも平均化してしまったのかもしれないね。最近
はこんな看板も少なくなってきたんだよ。昨年、
大分の湯布院に行った時。湯布院映画祭の街だけ
あって、街中に古い映画の看板が掲げられ、食堂
のメニューにもこの書体で書かれた”日替わりラ
ンチ”があったっけ。おしゃれだったね。浅草の
六区全体も老舗なんだから、壁面を利用して、映
画黄金期の看板や、往年のスターの肖像画などで
飾ったら、観光客も戻ってきてくれるんじゃない
でしょうかね。