2002年6月8日 土曜日       

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数27枚

うなぎ

 暑い日が続きますね。こんな熱い日には、ビー
ルのおつまみに鰻の蒲焼なんてのもオツですね。
でも、まだ土用にはちょっと遠いかな。ここ浅草
には鰻の有名店が多く、あほまろの住んでいるす
ぐ向かいにも、有名な鰻屋さんがある。夕方にな
ると、蒲焼きを焼く臭いが食欲をそそってしまう
のも屡々。臭いと言えば、昨年面白いニュースが
ワイドショーを楽しませてくれたのを覚えている
だろうか。マンションの隣に焼鳥屋が出来て、そ
の煙がマンション中に漂い、住民が訴訟を起こし
たってのを。美味しそうな臭いでも、毎日嗅がさ
れていたら嫌になるんだろうね。あほまろは気に
ならないんだけどね。     
 落語の噺で、毎晩隣の鰻屋さんから漂ってくる
臭いをおかずにご飯を食べていた長屋の住民。あ
る時、鰻屋の小僧が臭いの嗅ぎ賃を請求にやって
きた。住民は、臭いだけで食べたつもりになって
いたので、小僧さんもお代を貰ったつもりで帰っ
てくれって落ちの小噺なのだが、鰻や焼き鳥って
のは、通行人や近所の人にサービスで臭いを出し
ている職業なのかもしれないね。これがクサヤだ
ったら勘弁して欲しいって願い出るかもしれない
よ。                    
 昨年亡くなった、古今亭志ん朝師匠は鰻断ちを
していたので有名だ。それでも、落語協会の宴会
が行われる、池之端の鰻の老舗の伊豆栄には必ず
出席して、志ん朝特製の鳥蒲焼きってのを食べて
いたそうだ。タレも、味も鰻そっくりだったらし
い。何故鰻断ちをしたのかは、定かではないが、
30歳の時に、浅草観音の二尊仏に願をかけたの
だそうだ。江戸時代の浅草周辺では、観音縁日に
は放生会といって、生き物を放してやる習慣があ
ったそうな。その頃、鰻やどじょうを二尊仏に供
えてから、隅田川に放したという。そんな落語も
残っているので、ここで願をかけたのだろうね。
 水戸街道の宿場として栄えた、竜ヶ崎市若柴町
では、決してうなぎを食べないそうだ。若柴の鎮
守、星宮神社の神様のお使いが、”鰻様”だから
なのだ。昔、村人がその禁を犯し、鰻を食べてし
まった。するとその人は”鰻様”の祟りで、三日
三晩高熱を出して苦しんだという。また、この神
社には、病気を治す御利益もあるそうだ。星宮神
社の椎の木に藁の人形を作って杭で埋めてお祈り
すると、どんな病気でもすぐに治るとの言い伝え
がある。更に病気が重く、危篤の場合はこの神社
にお百度参りをすると良いらしい。また、境内に
ある石碑、道緑神様にお祈りすると足の病気が治
るといわれ、ものもらいにかかった時は、近所の
家に行ってオムスビを貰うと治るのだそうだ。鰻
を調べているうちに、インターネットで見付けた
”凄い神様”。本当にそんな御利益が有るのだっ
たら、病気になったら鰻断ちをして、星宮神社に
お参りしようかな。でも、事が起こってからじゃ
間に合わないようですね。       
 蒸し暑いけれど、今朝ものどかな境内をのんび
り鰻の事を考えながらの散歩でした。よーし、亡
くなった志ん朝師匠には悪いけど、今夜は鰻を食
べるぞ!