2002年5月12日 日曜日       

今朝の写真
CANON EOS-D60
CANON ZOOM 17-35 F2.8
撮影枚数24枚

祭囃子が
 祭りの準備たけなわの浅草。奉納提灯取り付け
台の設置、神酒所の設営、お囃子の舞台設置等々
一週間を切った三社祭のための準備作業が忙しく
なってきた。あほまろが住む雷門西部町会でも、
今朝からお囃子の舞台の設置が始まった。お祭り
の間、この場所で笛や太鼓の祭囃子が奏でられる
のだ。この軽快なリズムは、お祭りが終わっても
暫くは耳に残ってしまう不思議な音色。江戸の祭
囃子の演奏は、山車の上で囃された。天下祭りと
呼ばれた山王権現、神田明神の両祭礼をはじめ、
江戸の各社の祭りには、山車、屋台、練り物の類
が年により華やかに繰り出されたのだが、戦後は
派手な山車がどんどん少なくなり、結果このよう
に街角に舞台を設置し演奏されるようになったよ
うだ。浅草の三社祭につきものの祭囃子、曲の構
成は、屋台「やたい」・昇殿「しょうでん」・鎌
倉「かまくら」・四丁目「しちょうめ」・屋台「
あがりやたい」で、秘曲として、宮昇殿・間波昇
殿・神田丸・麒麟・亀井戸・階殿・夏祭り・鞨鼓
等があが、秘曲の自由演奏は許されていないそう
だ。また、浅草には唯一お囃子の山車を続けてい
る”あやめ連”が古の雰囲気を伝えている。  
 浅草寺も祭りの準備が始まった。三社祭りは浅
草神社の祭礼だが、他人事では済まされない状況
にある。見物に来るほとんどの人達の意識は、三
社祭は浅草寺の祭事であるかのように人々は本堂
に群がり、仲見世を練り歩く神輿を待つ。そんな
訳で、本堂の欄干には傷よけのシートが被され、
宝蔵門の柱にもシートが巻かれた。荒っぽい連中
が担ぐ神輿であっても、ここの柱にぶつける物は
居ないだろうが、単なる気休めに巻いたって感じ
のこのシート。はたして効果があるのだろうか。
 さだまさしの曲に、”遠い祭”ってのがある。
”♪華やかな悲しさに ふと息づまり 振りむけ
ば 祭囃子 闇に紅い灯 それに似た あなたへ
の恋は 煌きながら 去ってゆく 片恋はいつも
遠い祭・・・♪”。祭りの思いでは楽しいものだ
けとは限らない。祭囃子が聞こえてくると、遠い
昔の片思いを思い出させるような歌なのだが、あ
ほまろはこの歌が好きだ。祭りが近づくと、つい
つい口ずさんでしまう。若い頃、片思いの女性に
自分の雄姿を見せたくいくら粋がっても、彼女の
気を引くことができない。神輿を担ぎながら、心
中は自分の雄姿を見て欲しいとの願望だけ。ふと
見た先には、見知らぬ男性と楽しそうに語ってい
る浴衣姿の彼女・・・。そんなせつない片思いの
記憶が、今でも祭囃子の中に込められているよう
にも聞こえる。あれから40年以上も経ってしま
ったというのに・・・。あほまろにも、そんな純
粋で純情な頃があったんだよ。あー、今年も、も
うすぐ祭囃子が聞こえてくるんだね〜。