2002年4月29日 月曜日       

今朝の写真 
CANON EOS-D60,CANON ZOOM 17-35 F2.8
撮影枚数33枚

夏は緑に・・
 「春は萌え夏は緑に紅の綵色しみいろに見ゆる
秋の山かも」万葉集にもいわれる夏の色。今日の
「みどりの日」にふさわしいのかどうかは判らな
いが、浅草神社の境内の樹木の枝落としが始まっ
た。本来枝落としは、秋に行うものだが、ここ境
内の樹木は三社祭の警備のために切り取られてし
まうそうだ。緑に覆われて見通しが悪くなると、
警備に差し支えがあるんだろうね。それにしても
、僅かしか残っていない”鎮守の森”の緑を根こ
そぎ切り取ってしまうこともないだろうに。  
 連休中は浅草寺境内に多くの出店が軒を連ね、
仲見世のほとんどが閉まっている早朝から営業を
始めている。臨時のお店ではあるが、やる気を感
じるね。連休中でもあり、茶髪でルーズソックス
の高校生もお手伝いをしているようだ。まだ少な
い参拝客一人一人に黄色い声で、”美味しい焼き
そばいかがですか〜!おでんもありますよ〜!”
なんて、恥ずかしそうに声をかけていた。   
 みどりの日ってのは、第二次世界大戦時代には
「天長節」と呼ばれ、戦後は「天皇誕生日」と呼
ばれていた、昭和天皇の誕生日なのだったのだが
、昭和天皇が崩御後も休日として残ってしまった
特殊な記念日なのだ。「皇位継承に伴う国民の祝
日に関する法律改正に関する懇談会」では、“平
和と福祉の日”や“科学の日”など色々な案がだ
されたのだが、なぜか”みどりの日”に決まって
しまったようだ。この名称は、昭和天皇が生物学
にご造詣が深かったこと、植樹祭によくご出席さ
れたことから名付けられたという。だが、昭和天
皇を偲び、昭和という激動の時代を振り返るには
あまりに安直な名ではないだろうか。このように
、命名の過程は実にあやふや、拙速であった。と
にかく、国民が楽しみにしてきた連休を取り上げ
るのは忍びないと、とりあえず4月29日を祝日
として残す目的はあったようだ。政府は有識者の
懇談会を経て、2月には国民の祝日に関する法律
(祝日法)を改正して「みどりの日」とすること
に決定している。しかも、その祝日法を見ると、
「みどりの日」は「自然に親しむとともに、その
恩恵に感謝し、豊かな心を育む」とあるだけで、
「昭和」「昭和天皇」の文字は消えた。この日に
行われている行事を見ても、植樹などばかりで昭
和を偲ぶようなことは一切行われていない。国旗
を掲げその日を記念する祝日には意味がある。そ
の示すところについて国民一人一人が考える日で
もある。「みどりの日」でも「昭和の日」でも何
でもいいから休みであればいい、そのような考え
で休日を増やしてほしくない。忌まわしい先の対
戦のイメージを払拭するために、あえて「昭和」
を外したのが本音なのだろうが、きっとそのうち
「昭和の日」と改称されるような気もする。