2002年3月22日 金曜日       

今朝の写真 
CANON EOS-D30
CANON ZOOM 24-85 F3.5-4.5
撮影枚数41枚

春の嵐
 銀行再編成は、街の顔も変えてしまう。雷門前
に並んでいた住友銀行とさくら銀行が合併し、旧
さくら銀行は一等地に空き家のまま残っているし
、旧東海銀行は漢字の名前から英語のUFJ銀行
となってしまい、通りの雰囲気を変えてしまった
。その間に位置する富士銀行も、合併による名称
変更で、緑色の看板から白バックの看板に架け替
えられた。今まで同様、白いシールを剥がすと、
新しい銀行の名前が現れる仕組みになっているよ
うだ。富士銀行・第一勧業銀行・日本興業銀行が
分割・合併により4月1日より、「みずほ銀行」
「みずほコーポレート銀行」と名称を変える。ペ
イ・オフの導入の矢先でもあり、銀行も生き残り
をかけて、苦渋の決断なのだろう。確かに、三行
が一緒になれば、顧客獲得のための広告宣伝も今
までの三分の一ですむし、従業員だって減らすこ
とが出来る。銀行にとっては良いことなのだろう
が、融資を受ける中小企業や、個人企業は選択肢
が減ってしまうのも事実だ。    
 昨日、あほまろは銀座で行われているコインシ
ョーの帰り、学生時代の友人が運転するタクシー
に乗りあわせてしまった。でも、偶然じゃない。
彼から聞いている携帯電話にかけてみたら、近く
を空車で走っているとのことで、乗せてもらった
。昨年信用金庫の破綻、再編でせっかく30年以
上も努力して上り詰めた取締役職を追われ、子供
の学費や、バブル時代に購入したマンションのた
め、頑張っている。思えば、3〜4年前、取締役
支店長に昇進した時、仲間が集まって銀座の高級
クラブで、派手なお祝いをしてあげたのを懐かし
く思い出し、涙をうかべているのだった。一昔前
だったら、銀行の取締役なんて職業は、悪いこと
でもしない限り一生を約束された名誉職でもあっ
た。”俺は頭取を目指して頑張るぞ!”、仲間み
んなで本心から祝ったのだった。”仕事を続けら
れる人が羨ましい”そんな弱音に、あほまろは、
答える術を知らなかった。          
 昨日の強風で、せっかく満開になった桜の花が
かなり落ちてしまった。散ったのではなく、落ち
てしまったのだ。地面には、まだ五枚の花弁を付
けたままが散乱する。モモちゃんもこれは何だろ
うと、地面の桜を一つづつ鼻で確かめているのだ
った。”冬ながら春の隣の近ければ、春の嵐が吹
くを恐れる”なんて短歌も有るようで、桜の時期
は風流を楽しむのと裏腹に、毎年強風で荒らされ
るのも、この時期の風物詩なのだろうね。金融界
から、日本の象徴”富士”や”さくら”が無くな
っていく世の中。散乱する桜花が、日本の行く末
を暗示しているようにも見えてくる。     
 浅草神社の天水桶の全体は綺麗に仕上がってい
る。今朝はまだ、塗装屋さんは来ていないが、あ
とは飾りに色入れをすると完成のようだ。