2002年2月27日 水曜日       

今朝の写真 
CANON EOS-D30
CANON ZOOM 17-35 F2.8
撮影枚数26枚

使い捨て時代
 大衆芸能のメッカと云われてきた浅草にふさわ
しいモニュメントが有る。オレンジ通りに面した
浅草公会堂の入り口の前、大衆芸能の分野で多く
の人々に愛されたスターたちの手形とサインがず
らりと並べられ、観光客に喜ばれている。有名な
スターの手形に自分の手を合わせてみると、急に
身近な人に思えてくるようだ。たくさんの映画俳
優や芸能人を育てた浅草らしいシンボルに今年も
新たな仲間が6人登場する。今年の浅草芸術大賞
を受賞する、歌舞伎の市川猿之助、奨励賞の落語
家の柳家権太楼、新人賞の宝塚女優の大和悠河と
あと三人のようだ。工事の方に聞いてみようと思
ったが、忙しそうなので明日完成したモニュメン
トを楽しみにしたい。芸能人が活躍する場所とし
て設置されたこのモニュメント、浅草(台東区)
側が勝手に設置してあげているようだが、これが
古き良き時代ならばともかく今となっては、設置
される芸能人と、浅草との間には直接の関係は無
い。なんとか関係を持たせようと思って行動する
団体も有るようだが、残念ながら映画の都ハリウ
ッドのようにはいかないのが現状だ。芸能人に逢
いたくて浅草に行こう!なんて思う人に、少しで
も古の浅草を感じとってもらえる、唯一の場所な
のだ。ここに、スターと一緒に写真を写せるよう
な変身看板みたいのも欲しいね。       
 そんな華やかなスターの広場の横には、今朝も
不法投棄された大型テレビが捨てられている。布
団袋に包まれて捨てられた約30年前の20イン
チのカラーテレビ。家電リサイクル法施行で廃品
の引き取りが有料となり、このようにテレビや冷
蔵庫などの不法投棄が増えているそうだ。このテ
レビも当時は高級品、長年家族の団らんに寄与し
続けてきた恩を思うと、こんな格好で捨られた不
本意を嘆いているようだ。お正月やお誕生日、家
族で写した記念写真には、きっと居間のど真ん中
に、このテレビが写っているでしょう。くたびれ
て役立たずになった老兵にも、ちょっとは感謝の
念を持って欲しいね。僅か2〜3千円の処分費用
で安らかにこの世を去ってくれるんだよ。また、
今では、立派な犯罪なんだよ。        
 ”使い捨て”という言葉は、便利にとられるが
、反面資源の無駄使いでもある。最近は、使い捨
てカメラ、使い捨て携帯電話などは、リサイクル
されているが、パソコンや周辺機器などは古くな
ると機能が追いつかずリサイクルもできないよう
だ。また、人気が無くなったパチンコ台なども産
業廃棄物として埋め立てられている。数千年後の
人類が、飽食の時代の日本を発掘する時、なんと
もったいない事をしていた時代なのだろうと嘆く
だろうね。                 
 スターの広場に飾られた人の中には故人も多く
なってきた。ここのスペースもそろそろ物理的に
限界になってしまう。そうなったら、やっぱり古
い人から片づけられてしまうのかな。