交通歳時記           田中伸宏 

はじめに

 人間にとって、一番身近で、一番便利で、一番安価な交通は、自分自身の足である。 
二番目に、身近で、便利で、安価な、交通は、自転車である。

自転車に乗れば、適度な速度だから街が良くわかる。街の匂いも感じる。
今まで気がつかなかった軽い微妙な坂道も発見する。

痛んだ道、でこぼこな道、きれいな道、ペタルと、サドルから、微妙に伝わって来る。

 自転車と自動車がぶつかったら、自転車に乗っている人が死ぬ。
自転車と歩行者がぶつかったら、両方けがをする。

 それなのに、自転車が、車道を走ると、自動車に危ないとどなられる。
歩道を走ると、歩行者に危ないと迷惑そうな顔をされる。

 自動車には、道路にパ−キングメイタ−の駐車ができて、自転車にはない。
だけど、みんな自分の自転車を一台持っている。
いじめられっ子の自転車の使い方をを、どうしたら良いかみんなで考えてやらなけれ
ば、自転車は益々不良少年になってしまう。 

 いろいろな乗り物を、人間に例えたら、どんな乗り物が、どんな人間になるか、
考えてみました。

★ 飛行機 ‥‥‥‥‥ スポ−ツ選手
  飛行機はより早く交通機関の限界に挑戦している。
  スポ−ツ選手も人間の限界に挑戦している。

★ 船舶 ‥‥‥‥‥‥ お年寄り(高齢者)
  船舶は一般社会の陸から、離れて、遅くてふわふわ浮いて、
   寂しくて、日常生活からは、活躍しているように見えない。
   高齢者も、老人ホ−ム、病院へ、やがて行くことになり、
   一般社会から疎外される。

★ 新幹線 ‥‥‥‥‥ 高級官僚
   地上で(一般社会)より早く、大量に、快適に、正確に、
   国民を運ぼうとしているものの、人の金(税金)なので、ごまかしながら、
   多額の資金を使い、かっこつけて、気取っている。

★ JR山手線 ‥‥‥ 一般公務員
   人がいっぱいのろうと、少なかろうと、決められた場所を、
   ぐるぐる回って、飽きずに同じことを、している。
  
★ JR特急列車 ‥‥ 知事、市長、区長、政治家

★ 私鉄の特急列車 ‥ 一般会社の取締役

★ 公共バス‥‥‥‥‥ 地方公務員の部課長

★ 私バス ‥‥‥‥‥ 一般会社の部課長

★ 自動車 ‥‥‥‥‥ 一般国民

★ 大型トラック ‥‥ 有名企業の有望サラリ−マン
   ねじりはちまきで、頑張っているが、他の乗り物を、
   見下ろして、多少優越感に慕っている。
★ 小型トラック ‥‥ 有名企業の一般サラリ−マン
   それなりの、仕事量をこなしているものの、かっこ良くない。

★ 軽トラック ‥‥‥ 中小企業のサラリ−マン
   気の毒に、働いているものの、少量しか運べない。 

★ 高級乗用車 ‥‥‥ 重役夫人
  気取って見せびらかしているだけ、他の車が来ると逃げ出し、
  ル−ルを守って、走っている時は、いいが、それ以外の対応は、
  まるっきりできない。 

★ 乗用車 ‥‥‥‥‥ 奥様

★ スポ−ツカ− ‥‥ 若旦那 

★ オ−トバイ ‥‥‥ 暴力団 

★ 自転車 ‥‥‥‥‥ いじめられっ子、不良少年