浅草台東歳時記 1月7日

待乳山聖天・大根祭り

 浅草寺の支院待乳山聖天(まつちやましょうてん)は、隅田川の西岸にある海抜わずか10メートル足らずの丘であるが、江戸時代は、火の見櫓より高い建物が禁止されていたため、上野の山からもこの待乳山が良く見えたそうだ。当時の浮世絵にもその光景が描かれている。
 そんなわけで待乳山から望む眺望は素晴らしく、西に富士山東に筑波山が見渡せた。元禄年間から寛政年間に活躍した歌人「戸田茂睡(とだもすい)」は、
 あはれとは夕越へてゆく人もみよまつちの山に残すことの葉
と詠んだ。現在その歌碑が本堂の横に建っている。

 浅草寺の支院であるこの聖天は、本当の名前を本龍院といい、本尊は聖歓喜天を安置し、商売繁昌の福徳を授かるこてで江戸時代から信仰される。葛飾北斎、安藤広重など多くの絵師達によってその光景が描かれて今に伝えられる。
 境内の各所には「大根」と「巾着」が描かれており、この由来は、大根を尊天さまにお供えすると人間の煩悩であるいかりの心が静められ、巾着は財宝を表し、商売繁昌に通じ、いずれも尊天さまの御利益を願ってのものとされている。
 1月7日は御利益を授けてくれるお返しに信者達が大根を奉納し、それで大根汁を拵え、参拝者に振る舞う大根祭りが行われている。

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 正面 本堂 階段彫 階段彫 巾着



巾着 奉納大根 戸田茂睡歌碑 歌碑 由来

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