neko
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平成23年6月20日(月)

 ヒロちゃんがあほまろ家に来て満八ヶ月の歳月が過ぎてしまいました。でも、ヒロちゃんは未だに家族の中に入り込めないんだよな・・・。
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 だって、ヒロちゃんはナナちゃんだけが好きなので、  
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 朝のこの時間だけが楽しみに過ごしているんだから。 
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 実は、ヒロちゃんが浅草神社に行くようになったのは、ナナちゃんに逢えるのが目的だったんだよ。
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 ヒロちゃんが始めてナナちゃんを見かけたのは一昨年の夏。奥山で他の猫ちゃんたちと遊んでいる時だったんだ。ヒロちゃんも一緒に遊びたいな・・・、あの時のヒロちゃんは、まだ生後三ヶ月くらいだったけど、今でも鮮明に記憶しているんだよ。
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 それじゃナナちゃんと知り合って、もう二年になるんだね。今朝のヒロちゃんの想い出話、タマちゃんも側で聞いてたよ。
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 たぶんヒロちゃんは、新門さんの作業小屋付近で産まれたような気がするんだよ。産まれてすぐはおかあさんと数匹の兄弟と暮らしていたんだけど、有る日、ヒロちゃんは、おかあさんの側を離れて冒険の旅に出てしまったんだよ。
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 その時、奥山の猫ちゃんと遊んで居るナナちゃんを見付け、ヒロちゃんも遊びたいなと思ってしまったんだよね。
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 それで、ナナちゃんを追いかけて浅草神社まで行ってしまったってワケ?ヤマト君もヒロちゃんの話に興味津々。
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 そう、でも、最初はなんだか恐くてナナちゃんに近づけなかったんだけど、毎朝逢っているうちにナナちゃんの方から声をかけてくれるようになったんだよね。あれは確か、暗くて寒くなった頃だったよ。
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 野良猫にはお家が無いでしょ、ヒロちゃんは浅草神社の何処でおねんねしていたの。
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 あの頃の浅草神社は、社務所の工事をしていたので、作業小屋の隣りの資材置き場が隠れ場所として最適だったんだよ。時々、意地悪な人が来て、石をぶつけられたり、叩かれたり、恐かったこともあったけど、どんなことが有っても、じ〜っと隠れていたんだよ。毎朝、必ずナナちゃんに逢えるってことだけが生き甲斐でね。
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 野良猫の苦労話なんか聞いても、ヤマト君には実感沸かない。
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 飼い猫にはヒロちゃんの暮らしを理解出来るワケ無いよね。浅草神社に住めるようになったのは、ドラちゃんとハナちゃん兄弟が子どものヒロちゃんを可愛がってくれた。それと、チロちゃんクロちゃんも優しく迎えてくれたしね。
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 ドラちゃんは、狩りのしかたを教えてくれたし、チロちゃんは手水場の水が出ていない時でも、お水が飲める他の場所を教えてくれたんだよ。それと、いつも餌を持って来てくれるおばちゃんに顔を覚えて貰ってからは、食べる物に苦労しなかった。
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 今、思うと、浅草神社の境内の暮らしもまんざらじゃ無かったかもね。でも、そのうちナナちゃんとスリスリ出来るようになってから、ヒロちゃんはいつもナナちゃんの側に居たい気持になってしまったんだよ。
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 それで、浅草神社を出てナナちゃんの帰り道の影向堂に居るようになったの。
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 それも有るけど、実は、昨年の春過ぎから、浅草神社にシンドラが現れ、ドラちゃんと権力争いが起こって、シンドラがボスの座を勝ち取ってしまったんだよ。それからヒロちゃんが境内で暮らせ無くなってしまったんだよ。あの頃は、夜中は浅草寺本堂の工事現場で寝て、ナナちゃんが来る時間になると浅草神社の境内に行ってたの。
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 それで、浅草神社で遊んだ後は、影向堂でナナちゃんが来るのを待ってたんだね。別れる時の寂しそうな顔、ナナちゃん今も忘れ無い。

 でも良かったね、ヒロちゃんは自分で自分の幸せと、生きていく喜びまでも勝ち取ってしまったんだからね。
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 ヒロちゃんにとってのナナちゃんは、おかあさんみたいな存在なのでしょ。
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 そうかもね、触った感触がナナちゃんとそっくりだったってこと以外は、ヒロちゃんのおかあさんの事なんか全く覚えて無いんだよ。
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 それで、いつもナナちゃんにスリスリしておかあさんのことを思い出しているのか・・・。
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 いくつになっても、おかあさんが恋しいヒロちゃん。
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 もう止しなさい。そんなことしたら、ナナちゃんまた病気になってしまうでしょ。

 我が家に来てから満八ヶ月が過ぎたのに、ヒロちゃん未だに人間に慣れてくれないのが家族の悩みなのです。
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写真集「待ってたよ。〜北海道犬ナナちゃんと野良猫ヒロちゃんの早朝ものがたり〜」
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