あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記
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平成22年8月15日(日)
- 65年目 -

日記写真

 暑い暑い65回目の終戦記念日を迎えました。第2次世界大戦で戦死した軍人・軍属約230万人、空襲や原爆で亡くなった一般市民約80万人。毎年恒例の政府主催の全国戦没者追悼式、日本武道館で、天皇、皇后両陛下も参列し、日本国民全員が平和への決意を新たにする日なのです。

 全国戦没者追悼式参列者も高齢化が進み、戦没者の父母はわずか1名、妻も45名となっているようです。参列者の8割以上が戦争を知らない戦没者の子供たちとその家族、65年の歳月の重みが我々次世代や次次世代の日本人に問いかけられることになるのですよね・・・。 
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 昨夜、テレビドラマ「帰国」を観ました。南方の海で敵の襲撃によって沈められた軍艦の乗組員の「英霊」が、今日の終戦記念日の朝、一晩だけ帰国して、家族や元恋人の現在を確認しながら、現在の日本人にもの申す。倉本聰の想像で描かれたフィクションではありますが、あほまろが物語の中で特に注目したのは、戦地で手紙を検閲していた兵隊の存在でしたよ。

 あほまろは絵はがき文化を収集研究しており、コレクションの中には、軍事郵便や検閲済みの郵便物が大量に混じっています。中には、文中に墨を入れられて配達されたものも見られるようですが、どれも無事に宛先に配達されたものばかりです。しかし、その見えない裏側に検閲者が存在していたってことは、過去にあまり紹介されたことは無かったようです。

 検閲は位いの高い兵隊が行っていたのであろう。そう漠然と思ってきたのですが、ドラマでは、位の低い兵隊が職務として行っている設定になっているのもショックでした。戦地からの、かけがえのない「いのちの便り」に墨を入れたり、破り捨てたりする行為を繰り返す罪責感で首を括ってしまった兵士。物語では、自殺は「英霊」になれず、いつも靖国神社の境内をうろつく魂として描かれているのです。

 あほまろのコレクションの中に埋もれている、彼らの検閲済みの手紙、ちょっと興味を持ってしまいましたよ。

 戦死者は「英霊」となって祀られている靖国神社。このドラマを観てひとつ気になったのは、「英霊」の彼等は、天国や地獄からやってきたのじゃ無いってことです。戦争の記憶も時の流れと共に薄れ、消えていく現在、これを絶対に風化させてはならない。そんな想いを、戦死という無念さはいつまでも不成仏霊として彷徨っていることを、強く暗示させられてしまったような・・・。

 ドラマの最後に、現代の日本を見て、「豊かと便利は違う」と断言していました。平和ボケしている日本、マスコミを鵜呑みにすると、これから危うくなるぞ・・・。今の世の中に、そんな問いかけで終わったのです。

 確かに、娯楽としては良くできたドラマでしたが、倉本聰さんは偉大な脚本家ですが、生きた時代が違います。戦後生まれの我々とは、「平和」の解釈の根本が違っているんじゃないのかな・・・。おかげで、夢見の悪い夜になってしまいましたんだよね。あほまろの評価は、B級かな。
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 我が家にやって来て三日三晩が過ぎた子猫「ヤマト」君です。
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 元気が良すぎて、末恐ろしいような、
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 なんで猫、勝手に買って飼ってしまうことになったカッテ・・・。
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Memo
Sony NEX-5D
E18-55m F3.5-5.6 OSS


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