あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記
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平成20年6月6日(金) 旧暦5月3日先勝
- 撮休 -
日記写真
『今朝の浅草』

 雨が続きますね・・・。今朝もモモちゃんと一緒に家を出たのでしたが、断続的な雨が降っているので、雷門前で女房のナナちゃんと取り替えモモちゃんを先に連れて帰ってもらいました。ずぶ濡れになった身体を抱っこする訳にはいきませんからね・・・。その点、若いナナちゃんはどんなに雨が激しく降っても平気で歩いてくれるのです。今年の梅雨は今朝のようにナナちゃんを連れて歩くことが多くなってしまうのでしょうね。

 あほまろが現在制作中の映画「ゆめまち観音」、物語は関東大震災前の浅草六区の外れの銘酒屋、つまり飲酒店を装いながら、私娼を抱えて店裏での売春を斡旋する私娼窟が舞台になっているのです。この銘酒屋のことは永井荷風の「墨東綺譚」でもお馴染みですね。浅草六区には、明治二十三年に完成された浅草のシンボル「浅草十二階(凌雲閣)」がそびえ、そこを訪れる観光客を目当てに営業していた銘酒屋、最盛期には2000件を遙かに超える勢いで増え続けていた風俗産業してが、当然もぐりの営業であったためにその詳細を知る資料は極端に少ないのです。今回の映画の製作にあたり、当時の様子を知る古老を訪ね歩き、当時、「浅草十二階(凌雲閣)」の裏手から公園の北側千束町の路地にあった、猿の助横丁で揚弓場を営んでいた方や、それを知る方々から伺った当時の様子からなんとなく創りあげたのが今回の舞台になっているのです。

 過去を知る。古く明治初期から江戸時代にまで遡ると、時代考証は多少どころか大きく事実と違っていても誰も気付くことは無いでしょう。ところが関東大震災からわずか85年、未だに当時を知る方が健在する以上、時代考証に嘘はつけないのです。そこで一番悩んだのが、関東大震災前に火災で焼失してしまった「浅草国技館」の存在です。当時の絵はがきなどにも写っているこの「浅草国技館」は、「浅草十二階(凌雲閣)」と共に浅草のランドマークになっていた建物でしたが、せっかく当時の姿を再現した模型ではありますが、関東大震災の映像には入れることが出来ないのが残念です。
 そんな訳で、今回の映画では物語とは別に、明治末期から関東大震災までの浅草六区の繁栄を理解して貰おうと、資料映像的な表現を入れることにしたのです。これも、模型の世界観なので違和感無く受け入れて貰えると嬉しいのですが、ちょっと冒険かも知れませんね。
 何はともあれ、明治末期の浅草の六区の賑わいを1/80の精密模型で再現するのって、始めてのことでは無いでしょうか。映画に写った姿も良いのですけど、本物の模型もみなさんに見て貰いたいですね。撮影を終えたら、今回使用した造形作家山本高樹氏の模型を一堂に展示してみたいですね。とはいえ、その数、30個以上にもなってしまうので、かなり広いスペースを確保しなければいけないのですけどね。

 クランクインから5日間、狭いスタジオに籠もりっぱなしだったスタッフの為に今日は始めての撮休です。今回の映画で毎朝早起きをしていた約30名のスタッフ、今頃はゆっくり寝ているのでしょう。たまには、あほまろも寝坊をしてみたい願望は強いのですけど、身についてしまったモモちゃんの散歩での早起き、そしてこの日記の更新、あぁぁ、あほまろは、いくつになっても貧乏性なんですよね。おまけに、これから広告関係の打ち合わせも入っているし、無理を言って締め切りを待ってもらった連載の原稿、今日中に仕上げなければいけないし・・・。
『今朝の雷門』

 
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『今朝の宝蔵門』

 
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『今朝の本堂』 

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『本堂から宝蔵門』
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『本堂から宝蔵門の大提灯』

 
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『今朝の境内』

 
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 影向堂の池に水が入りました。でも、まだ少なめなので鯉は戻っていません。
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 人工の滝から水が流れるのです。
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『今朝の浅草神社』  
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『今朝の一写』
 最近は和服でも洋傘を差している方が圧倒的に多いですよね。和服に番傘、久しぶりに拝見した今朝のお姉さん、やっぱ似合ってますよね・・・。
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『浅草な人』

 雨は降っても傘など要らぬ。若者たちはそれでも良いでしょうけど、途中で降られたあほまろは辛かったよ。もう降らないと、雷門前でモモちゃんと傘を女房に持って帰ってもらったんですからね・・・。
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『今朝のワンちゃん』

 ここでお別れモモちゃん。でも、今日は撮休なので、モモちゃんは久しぶりに秘密基地のあほまろの足の下で、のんびりしているのですよ。
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 元気が良すぎるナナちゃん。リードを放したら大変なので、あほまろのベルトに通して連れているのです。
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 チェスちゃんは毎朝おとうさんと、浅草寺本堂の開門を待っていますよ。
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 はい、開門しました。でも、下でお参りをして帰るのです。やはり、扉が開いていないと御利益は無いのでしょうね・・・。
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 カンちゃんです。まだ子どもなんですって。
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 チャコちゃんもやって来ました。最近お会いしてませんでしたね。
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 毎朝、隅田川畔を歩いているので、時間帯が会わなくなってしまんですね。
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 ナナちゃんは誰にでも興味を持ってしまうのですが、しつこいのであまり近づけないようにしているのです。
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 メグちゃんです。
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 ココアちゃん。今朝はお父さんと一緒で嬉しそうですね。
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 ココアちゃんが一番好きな人はお父さんなんですよね。我が家のモモちゃんと一緒だ。
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 ボブちゃんが歩いています。距離が離れていたのでご挨拶は出来ませんでした。
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『ゆめまち観音・監督日記』 

 今回のスタジオは、ビルを建てるために解体するという一軒家を借り、壁と二階部分を抜く改造をした簡易スタジオなので、とっても狭い所での作業となってしまいました。それでも常時20名以上が入っているのです。
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 約30畳ほどしかない撮影スペースなので、周りは機材で埋め尽くされ人が入るスペースも限られているのです。使用するカメラは大型ハイビジョンカメラとこのように小さいカメラで撮っています。小さく見えても高性能なハイビジョンカメラなのですよ。ハイビジョンで撮っても、編集後の完成作品はフイルムにプリントされて上映されるのです。最近の映画のほとんどがこの方法で撮影されているようです。
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 おまけに、撮影機材はこのようにラックに重ねなければいけない状態。
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 本番になると、この狭い空間にあほまろと、他に数名がひしめき合っているのです。
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 二階は、美術部のみなさんが模型創りに専念。 他に編集機材を設置した四畳半が有るだけ。
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 狭くても今回のキャストは人差し指ほどの人形なので、縮尺比率からいえば25倍の広さを有しているってことにはなるのですけどね。写真は、今回の主人公です。写らない所は養生テープで固定されているんですよ。
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 1/25の模型なのでこのような配置も可能なんですよね。 もし、実写だったら巨大スタジオのイメージでしょ。
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 狭いのでスタッフ全員がスタジオ内に入ることができません。用事の終えた方々は、玄関先に設置されたテントの下で過ごすのです。でも、雨の日は辛いですよね・・・。
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 さて、明日からは銭湯の撮影です。銭湯研究家の町田忍氏も現場に来る予定ですが、はたして本番中は居る場所があるのでしょうかね・・・。


今朝の写真
CANON EOS-40D,Tamron Zoom AF28-300mm F3.5-6.3 Di VC
Canon EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM
撮影枚数129枚
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