昭和20年3月10日、浅草寺境内には死者の屍が累として山をなしその血潮は川となって流れた。観音様のお膝元にもかかわらず、その惨状は正に地獄絵そのものだった。 B29百五十機の無差別爆空襲により浅草一帯は火の海にされてしまった忌々しい東京大空襲から63年が経ちます。ここ浅草寺境内には、平和地蔵尊、大平和塔、平和の時計などが建立され、戦争を知らない世代であっても、今も語り継がれるあの悲惨なの悲しみに祈りを捧げているのです。 境内の梅も終わりそろそろ桜の芽も膨らんで、そろそろ春の気配を感じて来た小雨の「東京都平和の日」。いつものようにモモちゃんを連れて歩いている境内では、ハトが遊んでいます。きっと63年前のこの日のハトたちも戦戦争で苦しむ人々とは無縁な平和な日々を楽しんでいたのでしょうね。何も知らない、何も語らない、ただただ生きるために生きているハトたち。そんな様子からハトが平和の象徴とされるようになったのでしょう。 ハトは、人間が餌を与えなくても自然界の虫を探しながらなんとか生きていけます。でも、モモちゃんを始めとする飼い犬たちは、自然界を離れ不自然な環境で生かされてしまったため、人間無しでは生きられないのです。東京大空襲で犠牲になった10万人以上とも言われる犠牲者と同様、ペットや番犬として飼われていた動物たちも同じような被害に遭われたことでしょうね。 すっかり老いてしまったモモちゃん、今朝は浅草寺の賽銭箱の前に座ったままで歩こうとしないのです。いったい、何を考えながら小雨降る本堂前を見つめていたのでしょう。もし、あほまろが犬の気持になったとしたら、地震を始め様々な災害が報じられるたびに飼い主とはぐれてしまったペットたちの映像のように、あの悲惨な空襲で飼い主と共に亡くなってしまったペットたちにも冥福を祈ってあげてちょうだいね。そんな想いだったのかも知れませんね。 不景気と物価高の世の中、政治に不満を持っても微力な庶民の力ではどうすることもできません。それより、あほまろとモモちゃんは、先人達の犠牲によって培った平和な世の中で生きているという幸せに感謝し、これからも元気で散歩が続けられ、毎朝いつものワンちゃんたちとお逢いできますように。今朝の観音様への祈りはただそれだけでした。
今ごろになって、東京大空襲を日米で戦争責任の検証がなされているようです。 「東京大空襲や原爆投下を、当時の米国政府は「戦争終結を早めるため」などと正当化したが、日本の敗色が濃厚な時期に、非戦闘員を標的にした都市爆撃が本当に必要だったのか、極めて疑問である。」 占領下の日本で出版を禁じられたヘレン・ミアーズ氏の著書「アメリカの鏡・日本」には、「3月の東京爆撃以後、米軍は日本軍相手ではなく、主に一般市民を相手に戦争をしていた」と米軍の本音が書かれています。 この空襲は本当に必要だったのか。日米の若い人たちにも、無差別爆撃の戦争責任についての是非を、改めて検証してもらいたいですね。
雨の境内、今朝は人影もまばらでした。
1月から壊れたままで動かない「平和の時計」。せめて、今日の大切な記念日を迎える前に直して貰いたかったな・・・。 今日は、淡島堂境内に建つ「浅草大平和塔」前で、大平和塔戦災殉難者法要が開催されます。 黒御影石の二本の柱、その上部に「和」という文字が刻まれた大きな石を抱えるように立っている「浅草大平和塔」は、東京大空襲で犠牲になった、旧浅草区111町会の約一万人の慰霊と平和への祈りが込められているのです。 63年前の惨状を今に残す銀杏の木。 浅草寺の新しいシンボルとなった比翼檜葉。未来永劫、この大木に焦げ目を付けるようなことが無いように願いたいですね。 この雨ですっかり花びらを落としてしまった淡島堂の白梅です。 落ちた花びらがツツジの枝にも花を咲かせているようでした。 こちらは今が盛りの「おもいのまま」です。63年前のあの日、境内の梅の花にも戦禍が押し寄せたのでしょうね。 『今朝の浅草神社』 浅草神社の桜の枝です。触ってみると、ちょっとだけ柔らかくなってきたかな。 予想では、後、2週間で開花するような。楽しみですね。 おまけ。これは路地で見付けた鉢植えの桜でした。ソメイヨシノですが、人工的に栽培されたものなので、すでに満開ですね。 これからのあほまろの日記は梅に変わって、桜が色を添えてくれることでしょう。
雨なので、これといった写真も撮れませんでした。写真に雨が写らないので、傘を差して歩いている人で雨だと解るでしょ。単純だったかな。
特に意味は無いのですけど、雷門の大提灯の下から観音様に向かって手を合わせている方がいらっしゃったので・・・。でも、小さくて見えなかったね。 境内を猛スピードで走り抜けていった自転車。でも、ここは自転車通行禁止になっているのですけど・・・。それよりも、これからは傘を差して自転車に乗ることも禁じられるのですよ。気を付けましょう。
今朝はまったくワンちゃんたちが見えずに探し回っていたところ、浅草神社の鳥居前でココアちゃんにお会いしました。 帽子付きの雨合羽姿が可愛いココアちゃんですね。 もう一匹のワンちゃんは、シオン君でした。今朝はたった二匹とモモちゃんだけでしたね。明日はレギュラーのワンちゃん達もやって来ることでしょう。