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あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年10月11日 (水) 旧暦8月20日先負

- 夜明けの行灯 -

日記


『今朝の浅草』
 静かな朝です。昨夜は早めにベッドに入ってしまったので、まだ真っ暗な午前5時のお目覚めになってしまいました。この時間に二度寝をしてしまうと大変なので、書斎で今朝のニュースを観ながらボーっと過ごしていると、浅草寺の鐘が聞こえてきました。そうか、早朝の浅草は車の騒音も無く静かなのですね。我が家から鐘の音を聞くのって、とっても久しぶり、耳を澄ませまだ薄暗い浅草寺に向かって合掌をしてしまいました。昔、この鐘は上野方面にも鳴り響いていたのでしょうね・・・。

 あほまろの足もとにぴったりくっついて熟睡しているモモちゃんを起こし、ちょっと早い散歩です。ようやく明けてきた空、朝日に浮かぶうろこ雲がキラキラととっても奇麗にお輝いてる中、雷門通りの街灯はまだ付きっぱなしになってますね。あってもなくてもいい無用の長物を表す「夜明けの行灯」、これって点灯時間はタイマーでコントロールされているのでしょうかね。せっかく朝焼けの空で気分が盛り上がっていたっていうのに、こんなのが目に入ってしまうとつや消しですね。
   
 10月になると、冬時間となって浅草寺の御開場は6時半になります。毎朝、元気にウォーキングをなさっている方々も開場まで暇を持て余しているかのように階段に座り込んでいましたよ。でしょうね、10月だからといきなり三十分も遅らされてしまっても、朝に慣れた体内時計はすぐに切り替える訳にはいかないのです。
 そう考えると、江戸時代の不定時方の時計、太陽の動きに合わせて時刻を決める方法で、自然の法則に従って生活するという、日本人ならではの自然観に基づく時法が人間には優しい時を伝えてくれていたのでしょうね・・・。
 江戸時代の時刻は太陽のある昼間を6等分、日が沈んだあとを等分としていたので、毎日時間の長さが違ってくるのです、それを簡略して15日づつに区切って時の長さを変えていたってことなのです。例えば6月上旬の一刻は2時間20分ですが、12月上旬の一刻は1時間50分という風にとっても複雑でした。それを機械式の和時計を頼りに、庶民には鐘で時を知らせていたのです。

 江戸時代の連中は、やる気、根気はもちろんですが、かなり呑気なところもあり、たとえ腹が立つことがあっても冷静になるまで待って争いを避けたそうです。明日になれば時も長くなることだし、そんなのどうでもいいことに思えるよ。あってもなくてもいい存在、そんなしぐさを「夜明けの行灯」っていうのでしょうね。
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『今朝の雷門』
 まだ通勤や通学でお出かけの方はいらっしゃらないようです。仲見世を歩く方々は毎朝のウオーキングを楽しむみなさんだけでした。
    
   
  
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『今朝の一写』
 石原裕次郎の「青春とはなんだ」、山口百恵の「伊豆の踊子」。今日から変わった映画のポスターに見入るお父さん、きっと青春時代を思い出しているのでしょうね。あほまろが子供の頃は、石原裕次郎の映画を観たいと言ったら、“太陽族なんて許さん!”、親父に叱られたっけ・・・。太陽族って不良の代名詞だったんだよな・・・。
  
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『今朝の境内』
 早朝の散歩は気持ちが良いですね。もっと遊んでいたいとダダをこねる柴犬を見かけました。年寄りのモモちゃんは一時も早く家に帰りたい方なので、他の犬が近付いて来てもほとんど無視するのです。
   
 雷門前の行灯(街路灯)はすでに消えてましたよ。
   
 宝蔵門前の奉納提灯、総てが埋まった状態は奇麗ですね。
   
 こちらは反対側です。
   
 15日から開催される「菊花展」の大懸崖が飾られる場所です。また、定点観測をしまようね。
   
 7時を過ぎた頃からぼちぼち通勤の方が現れる境内です。ピークは7時半〜8時ころ、ゾロゾロ仲見世を駅に向かって歩いて来るのです。
   
 こちらもまだ閉まっている浅草神社です。そろそろ七五三ですね。
   
 かつてはこの場所に浅草の神田が有ったのですよ。
   
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 浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。

『今朝の余談』

 花やしきの裏の銭湯、
ひさご湯」が無くなって二月になります。煙突も取れた跡地はご覧のような更地になってしまいました。
   
 まだ水が滴ってしる水道の蛇口の側の土中から錆びた安全カミソリの刃の束が見えています。“ここは元銭湯だったんだよ”、そんなことを語りかけているようですね。強者どもが夢の跡。
   


今朝の写真
Panasonic DMC-L1 LEICA D VARIO-ELMARIT F2.8-3.5 14-50mm
OLYMPUS ZUIKO Digital 7-14mm F4 / 50-200mm F2.8-3.5
撮影枚数65枚

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