あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年3月3日 (金) 旧暦2月4日大安

- 50年ぶり -

日記


『今朝の浅草』
 上巳(じょうし)の節句です。本来は3月上旬の巳の日のことでしたが、新暦移行に伴って3月3日と固定されたのです。古来中国では、この日に川で身を清め不浄を祓う習慣がありました。これが平安時代に日本に取り入れられ、紙で小さな人の形を作ってそれに汚れを移し、川や海に流して不浄を祓うようになったのが「ひな祭り」のルーツなのです。
 我が家では、娘と犬たちのために男雛・女雛だけの雛飾りを飾るのが恒例だったのですが、今年は2月の初めから明日は、明日は、次の日曜日には・・・、女房の怠慢で結局飾らずに今日を迎えてしまいました。これも娘が婚約してしまったからでしょうかね。
   
 今月1日から、「竜小太郎・三月浅草特別公演」が始まりました。今回の公演には、喜劇俳優として浅草から全国風靡した長門勇さんが50年ぶりの里帰り公演が話題になっています。長門さんは、戦後間もない16歳の時、コメディアンを目指し上京。浅草六区のストリップ劇場「ロック座」などでコントや寸劇の修行を積み、昭和35年ころから普及し始めたテレビの俳優として浅草を去っていったのです。
 独特の岡山弁の語り口、テレビのお笑い番組や映画「三匹の侍」でも活躍された方なのです。昨今の大衆芸能ブームでにぎわいを取り戻しつつあり、竜小太郎を始め多くの若手役者が浅草を舞台に活躍しています。往年の名優との共演を通して、かつての浅草のお笑いと気っ風を後世に伝え残して貰いたいですね。
 今回のお芝居では、10日替わりで行われる人情喜劇「浅草風喜劇芝居」の主人公として長門さんが登場します。上席(1〜10日)までの演目は、落語でお馴染みの「文七元結(ぶんしちもっとい)」のパロディー版。歌舞伎などとは違って、大衆演劇らしさに満ち溢れたお芝居ですよ。
 座長の竜小太郎さんに関しては「今日の余談」で。

 浅草寺奥山の「喜劇人の碑」は、笑いの先人達の名前を残そうと昭和57年建立。当時すでに故人となっていた榎本健一(エノケン)、古川緑波(ロッパ)、清水金一(シミキン)堺駿二、木戸新太郎、大宮デン助、柳家金語桜、八波むと志、伴淳三郎、山茶花究、森川信、川田晴久の12人の名前と、コロンビアトップ・ライト、都蝶々など、これも当時の現役タレントの名前が刻まれています。表面の題字は森繁久彌さんです。
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『今朝の雷門』
 あほまろが子供の頃の有名な東京名所といえば、雷門と東京タワーでした。修学旅行で東京を訪れる人は必ずといって良いほどこの二つを訪れたのです。そのどっちのおみやげ屋さんにも、金属で出来た金ピカの東京タワーと雷門の置き物が並んでいたのです。中には、東京タワーの下に雷門を配置した置物も有りました。
 あほまろは中学校の修学旅行で、浅草の新世界で買ったのです。実家の居間のサイドボードの中で、中身が紅茶に変わってしまった高級洋酒の瓶などと共に20年以上も飾られていたのです。あの、置物はいったいどこにいってしまったのでしょうね・・・。それが、実存していたって証拠、今でも写真に残っているのです。あの置物、まだどこかで売っているのでしょうかね・・・。
   

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『今朝の一写』
 「喜劇人の碑」に刻まれた名前を見ていて気付いたのがこの光景です。朝焼けに映える五重塔が奇麗に写っているじゃないですか。これはしっかりと記録しておかなければいけないでしょうね。ここに掲載するまでに悩んだのが、フォーカスが五重塔が良いか、表面の文字が良いか、どっちも捨てがたいアジが有るのです。とりあえず、その中間の手前の木にフォーカスを合わせたものを載せてみました。
 碑の表面を奇麗に洗ってから写した方が良かったのかな。
  

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『今朝の境内』
 「確定申告は自分で書いてお早めに」、この時期に掲げられる横断幕です。“そっか、そろそろ確定申告の時期なのだなぁ”、これを見る人が気付けばそれで目的が達成されるのでしょう。でも、よく考えてみたら、ナゼ自分で書くの?もちろん自分で書く人は多いでしょうけど、あほまろのように税理士に頼んでいる人間はいけないってことなのかな・・・。断定してしまったコピー、ちょっと変じゃない?
   
   
 二色の梅、紅梅もそろそろ開きそうです。
   
 こちらは満開になった母子地蔵の後ろの白梅です。
   
 淡島堂の紅梅は盛りが過ぎて散りかけています。

   
 気象丁の発表によると、今年の東京の桜の開花予想は25日、例年よりも2日早いようです。毎日記録している梅が終わると、次は毎朝桜の中継ってことになるのでしょうね。
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 浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
 「竜小太郎・三月浅草特別公演」が始まりました。初代浪速のチビ玉“竜 小太郎”の座長公演です。今回のお芝居には、50年ぶりに浅草に出演した長門勇さんや、始めて浅草の舞台に立った三浦布美子さんも話題になっています。
 お芝居は、お馴染み「瞼の母」。幼い頃に母と生き別れ父を亡くして渡世人になった江州番場生まれの忠太郎は、いつも母の面影を追い求めていた。噂を頼りに江戸に出てようやく訪ね充てた母との出会い、双方の立場や思惑の違いから、再会のギャップが際立つ。子には子の事情があり、親には親の事情がある・・・。
 はやり、臭くなければ人情劇とは言えないのでしょうね。観客のほとんどが涙涙の場内でした。ただ、つや消しは、場内に響くあほまろのシャッター音が・・・(;_+)。
   
 今回の興業の見所は、なんといっても「早変わり男形・女形舞踊ショー」、竜小太郎お得の早変わりです。およそ30分ぶっ通しで踊る小太郎の衣装は、全部で11種類。それも、10〜20秒ほどの早変わりなのです。いったい着物の中はどうなっているのでしょうね・・・。今回の竜小太郎公演「華客賑浅草春宵(かかくのにぎわいあさくさははるのよい)」、過去例の無いほど力が入っています。絶対にお勧め。
   
   
   
   


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5他
撮影枚数57枚