あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年3月2日 (金) 旧暦2月3日仏滅

- パソコンの普及 -

日記


『今朝の浅草』
 雨も上がり、気温も昨日までに比べて少しは上がったようです。その証拠に、モモちゃんの足取りがのんびりしているのにも現れてましたよ。とはいえ、天気予報によれば、まだまだ寒い朝は続くようです。

 老若男女を問わずしっかりと日本人の生活の中に溶け込んでしまったインターネットは既に語るまでもありませんね。今朝、雷門前で夫婦揃って米寿(88才)を迎えられたプレゼントとして、子供達から全国旅行をプレゼントされたという九州からの老夫婦にシャッターを押して欲しいと頼まれたのです。それも、カメラは毎朝あほまろが持ち歩いているキャノンの小型一眼レフ(EOS-KissDN)です。若い頃から写真が趣味で、毎日の農作業(主に煙草の栽培)を記録するのに買ったそうです。写真の整理はもちろんパソコン(マック・パワーブック)を使用し、今回の旅行にも持って来ているそうです。
 
もっと凄いのは、お二人の首から下がっているのは白黒お揃いのi-Pot.Nano。どんな音楽は入っているのかちょっと気になりましたが、きっと若い人が聞くような音楽も入っているのでしょうね。一昔の言葉で言う、ハイカラご夫婦って表現がぴったりのご夫婦でした。
 パソコンやインターネット、内閣府の調査によれば、1997年(平成9年)頃から急激に普及率が上がり、平成17年3月の時点でパソコンの普及率は70%を超えていることになっています。この数字は日本の人口に対するパソコンの出荷台数。一人が複数台所有しているとしても国民の半数の方がパソコンを所有し、インターネットに接続しているということなのでしょう。そのような数字から見て、今朝の米寿のご夫婦は決して珍しい方では無いのでしょう。もし、あほまろが米寿まで生きていたとしたら、その年でパソコンに精通しているってこと、全く自慢にならない時代になっているのでしょうね・・・。

 インターネットの普及で、既存の商売も大きく変化していることが話題になっています。特に、その傾向は音楽業界と出版業界に顕著に表れているのです。アップルコンピュータが実施しているデジタルミュージックショップのiTunes Music Storedでは、1000万曲の音楽が売られ、営業を開始した昨年の5月から先月までダウンロード購入した曲が10億曲を超えているのです。また、雑誌のネット販売で有名なアマゾン・ドット・コムには、55万種類の在庫を抱え、年間の販売冊数が1000万冊を超えているそうです。それでも、アップルでは、一度もダウンロードされ無い曲は無く、アマゾンでも仕入れた在庫が一冊も売れなかった本は無いそうです。
 これまでのストアーは、売り場面積の制限で売れないCDや本は置かないのが常識でしたが、それらを求める方は決してゼロではありません。そんな少数の需要にも応えられるのがネット商法なのです。それが、成功する秘訣でもあるのでしょう。アメリカの経済学者はこのような現象を「ロングテール商法」と名付けているようです。
 しかし、現在の本は音楽と違い物流が付きものです。これも極々近い将来、総てが電子書籍に置き換えられていくのでしょう。事実、あほまろは既に数百冊の電子書籍を購入し、いつもポケットに入れて歩いているのですから。
 今朝、ひょんなことで、ハイカラ老夫婦にお会いしたことで、浅草の街をパソコンの将来を考えながらの散歩でした。おかげで他の話題を探せませんでしたよ。もうすぐ59才のあほまろ、ちょっと忘れっぽくなってしまいましたが、今、現在ではハイカラおじさんなのかも・・・。
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『今朝の雷門』
 雨が上がっても人影が少ない仲見世通りです。この後に、米寿の老夫婦とお会いしました。
   

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『今朝の一写』
 今日は「遠山の金さんの日」です。天保11年に遠山の金さんこと遠山左衛門尉影元(通称・金四郎)が北町奉行に任命された記念日なのだそうです。金さんとは関係が無いのですが、浅草寺境内には「半七塚」が建立されております。もちろん、岡本綺堂の「半七捕物帳」。彼は、シャーロック・ホームズに影響を受け、日本最初の岡っ引捕り物小説「半七捕物帳」を創りあげたのです。その中には遠山の金さんは出て来ないのですが、北町奉行はしょっちゅう登場しているもので・・・。
 実は、あほまろが最初に電子書籍として全巻読ませて頂いたのがこの「半七捕物帳」なのです。すでに著作権が切れているので、全巻無料でダウンロード出来るのです。
  

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『今朝の境内』
 静かな境内、あえて解説など必要はありませんよね。
   
   
   
 二色の梅の木、そろそろ開花の気配が・・・。
   
 半七塚のお隣は、無性映画時代の「映画弁士塚」。弁士といえば過去の遺物と思っている方も多いでしょうけど、今でもちゃんとその技を受け継いで活躍している方も居るのですよ。今度、浅草で弁士の麻生親子によって、新しい「スクリーンの無い映画館」を開催する予定でおります。詳細が決まりましたらお知らせいたしますね。

   
 影向堂の子育地蔵尊には、いつもたくさんの千羽鶴が飾られています。あほまろも、毎朝子供と犬達のことを願っているのです。
   
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 浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
 おや、お奇麗なお嬢さんたちですね。このお二人は浪曲を謡うお嬢さんたちなのです。昨日、浅草の浪曲協会にて、彼女たちの取材を行った時の写真です。
   
 右が戸田智江(浪花亭友歌)さん、左が山口瑠美さん。どちらも演歌歌手ですが、戸田さんは1月に浪曲家として襲名された本職です。山口さんは歌謡浪曲で本格的な浪曲を謡っているのです。浪曲という芸で繋がったお二人、あほまろが編集に携わっている雑誌「ん!?浅草」4月号の特集をお楽しみに・・・。


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5他
撮影枚数39枚