平成16年(2004)11月22日 月曜日

- 新内流し -

 天気は良いのですが、元気は悪いんです。昨夜は久しぶりに飲み過ぎてしまい
、まだ酔いが残っているってことは、もしかして二日酔いなのでしょうかね。こ
んな朝をむかえるのなら飲まなければ良かった・・・、今までにそんなことを何
度考えたでしょう。そして、金輪際酒を止めるぞ・・・、なんてのもね。
 あほまろの調子悪さをよそにモモちゃんはいたって元気です。ちょと動くだけ
でも気持ちが悪いっていうのに、今朝に限ってあっちこっちと引っ張り回すんで
すよ。まるでそれを楽しんでいるかのように。
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 昨日、浅草寺境内では「大わらじ」を奉納している縁で、山形県村山市をPR
する「東京浅草観光物産展」が開催されました。村山市で採れた新鮮な野菜や旬
のリンゴ、新米、地酒、そばなどの特産品が並び賑わったのです。朝の準備中に
モモちゃんと色々見て周り、新鮮な野菜や美味しそうなお総菜類、日記を仕上げ
てから女房と一緒に買いに来ようと引き上げ、昼頃に再び来てみたのですが、朝
は堆く積まれていた新鮮な野菜も漬け物類もみんな売り切れ。今年は台風の影響
で野菜が高くなっていた影響なのか、とっても残念でした。こんなことなら朝の
散歩で買っておけばよかった。
 特産品のほとんどが売り切れてしまった会場では、地元独特な奴行列やよさこ
い踊りも披露されました。このよさこい踊りは「徳内ばやし」と名付けられ、村
山の自慢なのだとか。なるこを持って踊るのは高知のよさこいと同じなのですが
、アップテンポのお囃子で語られるお国自慢が村山の自慢なのでしょう。
 徳内ばやしの解説によると、郷土の偉人「最上徳内」が、蝦夷地探検の際に建
立した北海道の厚岸神社の祭りで、古くから受け継がれてきたお囃子は、徳内の
故郷村山市で「徳内ばやし」として根付いたのだとか。そんな古くから伝承され
てきたお祭りなのに、なんで高知のよさこい踊りの真似になってしまったのでし
ょうね。
 踊り手は鳴子を手に、派手な衣装と派手なアクション、これはやっぱり高知の
よさこい以外の何ものでもない踊りのような・・・。毎年8月に開催される本場
と称している踊りも見てみたいような・・・。
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 伝統芸能はやっぱり伝統の地で鑑賞するものですね。実は、今朝の気分を創り
出したのは昨夜の伝統芸能なのです。訳の解らないこと言っるようですが、宴席
で新内を堪能したのですから。
 2人1組の上調子と本調子二挺三味線で連れ弾き。上調子は小さいバチで演奏
し鼻に抜ける声のたまらない庶民感覚の味。もともと新内は貧しい階級の中で守
り育てられてきた芸能で、色恋や心中ものなどを題材としたその節は、悲しみの
中にも華やかさがあるのです。
 昔は吉原を中心に、浅草辺りの繁華街を流して歩く新内流しなんてのも居りま
したが、今では全く見かけなくなってしまいました。江戸時代はまるで乞食のよ
うな存在だったともいわれておりますが、今では立派な伝統芸能の一つになって
しまい、なかなかあの鼻に抜ける声を聞くことも叶わなくなってしまいました。
 昨夜は、関西の知人が、“一度、本場浅草で新内を聴きたい”、そんな希望か
ら実現した宴席だったのです。知人からの紹介で、お師匠さん花園一声師にお願
いし、お弟子さんの鶴賀須磨寿々さんと二人の連れ弾きで、新内のなかでも名曲
と言われ今でも人気のある。♪縁でこそあれ末かけて・・・♪そう、「蘭蝶・若
木仇名草」を演奏していただいたのです。
 その後師匠も交えて一緒にお酒を飲みながら、もう一曲やってみましょうとい
うことになり、これもお馴染み「沓掛時次郎」、新内で唯一著作権を持っている
曲なのだそうです。
 いや〜、今の日本人が忘れかけていた「情念と情痴の世界」、堪能しました。
それで、飲み過ぎてしまったんですよ。
 もう絶対に酒を飲まないぞ〜!

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数17枚
昨日の写真
EPSON R-D1 / Leica SUMMICRON-M f 2/28 ASPH
撮影枚数200枚