平成16年(2004)6月20日 日曜日
- 伝統芸能 -

 台風の影響で浅草にも生暖かい風が吹いています。昨日までの爽やかさが一転
し、急に湿度も上がってきたようで歩いていても背中に汗を感じるのです。嫌な
一日になりそうですね。
 今朝の散歩は女房とタマちゃんも一緒です。といっても、タマちゃんはまだ外
を歩いたことが無いので怖がって一歩も歩こうとしないのです。地面に下ろして
曳いても押しても一歩も歩こうなんてそぶり無し、ただただ震えているだけなの
ですよ。
 そういえば、モモちゃんだった子供の頃は外を怖がって歩こうとはしなかった
んですよ。当時住んでいたところが皇居の近くだったので、緑豊かな公園がたく
さん有ったので、すぐに慣れたのですが、ここ浅草周辺には緑も土も少なく、コ
ンクリートやアスファルトの感覚がタマちゃんを怖がらせているのでしょうね。
 モモちゃんも心配そうに見守っているのですが、絶対に歩いてくれないタマち
ゃんでした。今度、昔住んでいた北の丸公園にでも連れていって、自然の中で歩
く練習をさせなければいけませんね。
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 6月の第3日曜日は今日です。「恥ずかしがらず感謝の気持ちを伝えましょう
」。新聞にそんなスローガンみたいなことが書かれていますよ。母の日にはお母
さんに向かって素直に「ありがとう」って言えるのに、お父さんに向かってはな
かなか素直な気持ちになれないってのが世間一般の常識なのでしょうね。
 あほまろも子供達が小さい頃には、照れくさいことを言われた記憶もあるので
すけど、中学生頃からは父の日の感謝なんて無かったんじゃないかな。でも、で
もですよ、仕事の都合で一日遅れるのですけど、明日は娘がお祝いをしてくれる
って言ってますよ。何処に行きたいのかは解りませんが、結局親がお金を出すこ
とになるのでしょうが、祝ってくれるって言ってくれるだけで嬉しいよね。
 母の日のカーネーションに対して父の日のシンボルは白いバラとされているよ
うですが特に決まりは無いようです。日頃一生懸命働いてくれているお父さんに
感謝して、プレゼントを贈ったり家族で食卓を囲んで過ごしたり、なんて考える
と、我が家の「父の日」はちょっと、ワクワクですよ。
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 「かっぽれ」ってご存じですか。元々は江戸時代の文化・文政期の大阪で行わ
れていた、住吉大社の住吉踊りに源を発しているそうですが、明治に入り花柳界
でも踊られるようになってから、関東にもその文化が入ってきたのだそうです。
 浅草には江戸芸かっぽれの家元を名乗る豊年斎四代目櫻川ぴん助という方が、
梅后流「江戸芸かっぽれ」宗家と称して、粋な江戸の文化を後世に伝え残すこと
を継承しております。昨年は、家元櫻川ぴん助のご長男の櫻川千代助師匠に代を
継承して話題になったこともありましたね。
 そんな訳で、いまでは大阪の住吉よりも有名になってしまった「江戸芸かっぽ
れ」、家元継承二十周年記念「かっぽれ祭」が浅草公会堂で開催されるようです
。かっぽれって、元気で、威勢がよくって、かっこいいし、やってみたいと思っ
ている方には、家元自ら手ほどきをしてくれるそうですよ。
 昔は宴席では必ず誰かが踊っていた粋な「江戸芸かっぽれ」ですが、最近では
こんな時でしか見られなくなってしまいましたね。「かっぽれ」そのものは、た
わいもないお座敷遊びでしたが、それが文部省から伝統芸能として梅后流かっぽ
れが文部大臣賞も受賞してからというもの、ちょっと粗末に扱えない踊りになっ
てしまったようですよ。
 願人坊主の住吉踊りとして発祥した「かっぽれ」、当時は風紀を乱す踊りの一
種として、何度も取締まられたことが幕府刊行の「市中取締類集」にも掲載され
ております。時代が変わると同じ幕府(政府)の判断も、伝統芸能になってしま
うんですね。
 今、ディスコで盛んなパラパラとかを踊るガングロギャル達。百年後には、伝
統文化の仲間入りしているのかも知れませんね。(・・`)

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数27枚