平成16年(2004)3月31日 水曜日
- 桜散る・・・ -

 あ〜早いもので、今年も四分の一が終わってしまったのですね。ついこの間ま
でこの日記でも、寒い寒いといっていたのが嘘のように暖かくなってしまいまし
た。ちょっと早めの散歩だったので、隅田公園の両岸をのんびりと散歩して来ま
したよ。春物もコートだというのに、背中はぐっしょり汗ばんでしまった気持ち
が悪いんです。明日からコートはいらないのかもね。
 せっかく満開になった桜ですが、夕べの雨ですっかり落ちてしまいました。と
ころどころに出来た水溜まりには散った花びらが層をなしています。水溜まりに
落ちた花びらが風で一ケ所に寄せられたのでしょう。まるで水墨画に描かれる祥
雲のように境内を彩っております。あほまろが歌人だったら素晴らしい句の一つ
も浮かんでくるような光景なのですが、詩の心得を持たないあほまろには、ただ
のゴミに見えてしまうってのは、寂しい人生ですね。
 散る桜を詠んだ綺麗な一句でもお楽しみください。
 桜散る日さえ夕べとなりにけり(三浦樗良・みうらちょら)
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 五重塔通りの「江戸の町並み再現」なる工事が総て終わったようです。遅れ気
味と思ってみたのですが、業者もちゃんと帳尻を合わせるものですね。何が江戸
の町並みかは判りませんが、怪しかった通りが見違えるように綺麗になりました
。新門の上には「奥山おまいりまち」と書かれた提灯が吊されています。綺麗に
なったこの通りの名前を変えたのでしょうかね。そんなこと台東区の広報にも書
いてなかったような・・・。
 この事業が計画されたのは平成8年、当時の資料によると、「ハード事業では
、街路灯、石畳、瓦屋根のアーケード、白壁、火の見やぐら風の記念碑、店頭の
のれん、案内板、統一看板などの設置に取り組み、ゆったりとくつろげる空間が
ある“西側の参道”を作り出していきたい」となっております。
  街路灯、石畳、瓦屋根のアーケードはなんとなく完成していますが、白壁、火
の見やぐら風の記念碑、店頭ののれん等々、これから整備するのでしょうかね。
それに、今回建立された二カ所の門の名前もまだ発表されていないのですが?
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 豊臣秀吉ゆかりの桜の名所、京都・醍醐寺のしだれ桜が、初めて花を咲かせた
そうです。初めてって表現はおかしいですが、この桜は、醍醐寺三宝院の大玄関
前にある推定樹齢150年以上のしだれ桜のクローンなのです。
 先日テレビでこの桜の特集をやってましたが、日本画家の故奥村土牛氏が「醍
醐」に描いたことでも有名なしだれ桜なのです。桜はさし木や接ぎ木で増やすの
が一般的ですが、老齢木ではそれも難しく、組織を培養した苗で育て名木を復活
させたのです。でも、元が老木なために枯死も懸念されているとか。
 最近では豆や古代米をはじめ、様々なクローン生物が誕生しています。特に最
近では品質の良い大豆にその技術が応用され、納豆や豆腐の原料となって市中に
出回っています。本当に人間に害が無いのでしょうか。科学者は、「遺伝子操作
で植物の性質を変えていくのは、特に悪いことではないと思う。その植物の良い
ところを集めて、良いものができるのだから・・・」、自然界の循環に人間が手
を加えることによって、自然のバランスを破壊しているのではないだろうか。
 人間は、他の生命を操れるほど高等な生物なのでしょうか。神様の存在を信じ
ているわけではないけれど、これまでの生命の進化には、人間の知らないことが
たくさんある。そういう自然の摂理に手を出すってのはとっても危険なことのよ
うに感じるのだが・・・ 、科学者の思い上がりのようにも・・・。
 わざわざクローン技術を応用して“豊臣秀吉ゆかりの桜”を再現したとして、
何の意味があるのでしょうね。この調子で科学者の好奇心を放っておくと、その
うち豊臣秀吉の遺骨などから遺伝子を取り出して・・・、「太閤さんの醍醐寺」
なんてことやっちゃうのかも知れないですよ。(おぉ怖!)

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数27枚