平成16年(2004)3月12日 金曜日
- ウイスキー -

 いつもより1時間以上も早い散歩になってしまいました。年寄りのモモちゃん
は嫌がってますが、あほまろはこれからちょっと出かけなければいけないのです
よ、ごめんなさいねモモちゃん。
 早朝7時ちょっと前の浅草寺境内はとっても静かです。追い出されたハトが数
羽懐かしそうに大高炉の周りを歩いています。もうここでエサをくれる人は居な
くなってしまったんですね。今はどこで暮らしているのでしょうか、でも、もう
ちょっとで、隅田公園の桜が満開になって盛大な花見が催されますよ、その時に
は、宴会の残り物がいっぱい食べられるのでしょうね。
 早朝の街角には大量のゴミが出されています。カラスはゴミ袋をつついて中身
を出して食べるのですが、ハトたちにはそんな器用な芸当ができるわけも無く、
いつもんはカラスが突いて散らばった物を漁っているのですしたが、不思議なこ
とに最近の浅草にはカラスも居なくなってしまいました。ハトを追い出したこと
と関係が有るのでしょうか、ちょっと不思議な光景です。
 鳥インフルエンザがカラスにも感染している現状なので、居ないことは良いこ
とですが、昔からカラスが居なくなると小鳥が増えるといわれています。でも、
モズやスズメの姿も消えてしまいました。ハトを追い出したおかげで、浅草の自
然形体が大きく変わってしまうような、ちょっと不気味な気配を感じるのです。
 とある居酒屋さんの前には前日のゴミといっしょに大量の空き瓶が出されてい
ます。大量のビール瓶を中心に焼酎、そして少量の日本酒、ウィスキーの瓶は僅
か1本、それも昔からその姿が変わらないダルマの空き瓶です。
 昨日の新聞によると、昨年一年間のアルコール消費量を証明しているかのよう
でもあります。焼酎の消費量が日本酒を抜き、ウィスキーの需要の落ち込みが著
しいくなっているそうです。焼酎の瓶の間で窮屈そうにしているダルマの空き瓶
がそれを示しているのでしょうね。
 そういえば、あほまろはここしばらくウィスキーなんてのを飲んだことが無い
ですね。なんとなく、ウィスキーを飲むと悪酔いしそうな感じになってしまうの
でうよ。30年ほど前、とある有名ウィスキー会社の社長が“焼酎は貧乏人が飲
むものだ・・・”、テレビでそんな発言をして問題になったことがありました。
他にもこの社長は、首都移転問題を話し合うテレビ討論で青森あたりに首都を移
転する云々の意見に激怒し、“青森なんて熊襲(くまそ)が住む場所に・・・”
なんてバカなこと言って、青森ではその社長の会社の商品の不買運動まで起こっ
たことがありました。同時にこの「熊襲(くまそ)」とは、記紀伝説に見える九
州南部の地名で、そこに居住した種族をさす言葉なので、九州にも不買運動が飛
び火し売り上げを落ちし、かなりの痛手を被ったのでした。それ以来、あほまろ
も関西のバカ社長の会社の製品は絶対に口にしないと、神に誓って守っているの
です。
 その後、この会社も焼酎ブームに便乗して、貧乏人が飲む焼酎を売り出したの
ですよ。今は社長も代替わりしているようですけどね。
 あほまろが若い頃には、若者はみんなウィスキーを飲みのがあこがれだったの
でした。繁華街には「コンパ」「ニューコンパ」などと称するバーが流行し、ア
メリカ映画に憧れた若者が止まり木に並んで水割りのダブルを飲んでいました。
また、家々の居間にはウィスキーが飾られていたのを思い出します。たいていは
中身が見えないので、ダルマやブラックニッカの空き瓶なのでしょうが、お金持
ちの家にはジョニ黒とかオールドパーなんて高級品がこれ見よがしに並んでいま
したね。あの西洋風な茶箪笥の名前は何といったでしょうか、あれこそ絶滅危惧
の家具ではないでしょうか。あなたの家にはまだありますか?
 あほまろの家でも、海外旅行のおみやげで貰ったジョニ黒が有りましたが、中
身が少しずつ減っていって、空になるとみっともないので、親父が紅茶を入れて
飾っていました。そのうちに紅茶が沈殿して何層にも色が変色したまま何年も置
かれていたような・・・。経験あるでしょう?

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数24枚