平成16年(2004)2月21日 土曜日
- 禁止 -

 春の陽気に誘われて今朝はちょっと遠くまで歩いてきました。穏やかな春の陽
気に包まれ、家の前のお掃除も気持ちよさそうです。でも、せっかく綺麗に飾ら
れて歩道に並べられたプランタンの中の犬の糞。同じ愛犬家のモラルが問われま
すね。
 あほまろが住んでいるマンションのエレベータの中にも犬のおしっこが放置さ
れていることが有ります。管理組合で何度も注意しているそうですが、一向に止
めさせる気配が有りません。おかげで、モモちゃんまでもが疑われるようになっ
てしまいました。エレベーター前には注意書きも貼られているのですが、“自分
さえ良ければ・・・”そんな考えは犯罪に類しているってのを感じていないので
しょうかね。そんな人間は犬を飼う資格なんて無いのですよ。
 鳥インフルエンザ防疫のため、発生場所から原則として半径30キロ以内の鶏
卵や鶏肉の移動禁止・・・。BSEの問題で米国産牛肉の輸入が禁止・・・。「
万景峰(マンボンギョン)号に工作指示や不正送金といった疑いがあり、入港禁
止法案必要性を協議・・・。名古屋では「就職にマイナス」と、金髪生徒を黒髪
に強制染髪させ、以後染髪を禁止・・・。文化庁はアジアなど海外で生産・販売
された日本の音楽CDの逆輸入を禁止・・・。女子校生のブルセラショップへの
パンツ売り禁止・・・等々。
 毎日の新聞には、禁止の文字がとっても多いですね。禁止とは、禁じとどめる
こと。することを許さないこと。禁制。法度。[広辞苑第五版]
 意味合いからすると、どっちかというとそれを破ると犯罪になる行為を禁じる
時に使う言葉のようです。単に注意を促す意味で使用する禁止って言葉、ちょっ
と行き過ぎじゃないでしょうかね。ネット上でも、「不正アクセス行為の禁止」
なんてのは当然犯罪行為なのですが、「無断リンク禁止」とか、「直リンク禁止
」なんてのは、インターネットに公開しているウェブサイトに関して、リンク禁
止を主張することなんてまったく無意味ですね。また、「リンク禁止」の表示そ
のものが禁止されても良いはずです。
 日本新聞協会では、「リンクや引用の場合も含め、・・・・お願いします」と
のことで、 著作権法にしたがえば禁止はできないので、「お願い」としているよ
うです。したがって、「リンク禁止」という主張ではないのですが、新聞協会が
このような見解(リンクを勝手に張られることに対する懸念)を表明してしてい
ることは興味深いので、お願いを無視して、連絡なしにリンクは出来ないですよ
ね 。このように表現を和らげても良さそうなものが多いようです。
 それにしても今の世の中は何でもが禁止の安売り。浅草寺の境内もたくさんの
禁止が貼られています。まず雷門前から「境内でハトにエサを与えない・・・」
、「露天の出店禁止・・・」、「就寝禁止・・・」等々境内に続く場所は様々な
禁止だらけ。特に、今朝からその数を増した「境内でハトのエサ禁止・・・」の
看板が目立つようになりました。
 仏教の考え方の中で禁止されているのが、「五濁の悪世」。五濁とは劫濁(戦
争・疫病・飢饉など時代環境のけがれ)・見濁(思想の乱れ・悪化)・煩悩濁(
悪徳がはびこる)・衆生濁(人間の資質の低下)・命濁(寿命が短くなる)の五
つを云い、これらに当てはまる事柄は禁止されて然るべきなのです。
 浅草寺境内に貼られている禁止の立て札は、仏様に使える浅草寺のお坊さんた
ちが「五濁の悪世」を禁止する意味で設置しているのですかね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数40枚