平成16年(2004)2月20日 金曜日
- 三の不思議 -

 暖かくなるとやってくる嫌なものがありますね。そう、杉花粉なんです。あほ
まろも春先は結構苦しむのです。みなさんはいかがですか。今朝の天気予報で、
この杉花粉が発生する気候条件を“3K”と表現して説明されていました。
 花粉発生条件の“3K”とは、高温・乾燥・強風。この条件が揃った日に大量
の花粉がやってくるのだそうです。ちなみに、今朝のような日は要注意なのだそ
うでです。
 花粉にまで“3K”などと条件を付けてしまう日本語の楽しさ。三って数字で
の語呂が良いのか、太古の昔の“三種の神器”から始まって、色々なものを三個
で表現してきました。風光明媚を“三景”、諸悪の根元は“三悪”、君子さまが
畏れるべき三つのこと。すなわち、天命・大人・聖人の“三畏”、見ざる・聞か
ざる・言わざるで有名な“三猿”、優れた人を三人並べた“三傑”なんてのもあ
りますね。でもどうしてこのように何でもが三つでなければいけないのでしょう
かね。
 何がルーツなのかは知らべてみると、どうも争いの兵法“三軍”から派生した
言葉のようです。中国周代の兵制で、大国の出す上軍・中軍・下軍。また、前鋒
・中堅・後拒。または左翼・中軍・右翼の総称。近代では陸軍・海軍・空軍の総
称などなど総てを三個に分けてしまうってのが楽しいですね。三角形はどこを押
しても形が崩れない安定を持っていることから考え出されたのだそうです。
 ちょっと昔の文化的生活の三種の神器を、“3C”って呼んでいたのをご存じ
ですか。「カー・カラーテレビ・クーラー」の3つが揃って始めて文化的な生活
といえたのですよ。そのちょっと前には確か“三種の家電”とかいって、「洗濯
機・掃除機・冷蔵庫」が文化的な生活を表していたようですね。
 浅草神社の御神輿もご存じの通り一之宮、二之宮、三之宮と三基有るのです。
これは、浅草の観音様を見付けて祀った三人の方々から由来し、その三人を三社
様として祀ったのが三社様(浅草神社)なのです。
 今朝は浅草神社の御輿蔵が開けられ、中の清掃が行われておりました。今年始
めてお目にかかる御神輿です。来月の最終土曜日には、三基の御輿は「示現会」
が行われ、浅草寺本堂内に御神輿が安置されるのです。翌日には駒形堂まで車で
曳かれ、そこから並木通りを担いで浅草神社までお帰りになるのです。
 何でも三つに集約してしまう日本語の語呂合わせって、何か川柳のような雰囲
気も持っていますね。毎年NHKで募集する川柳の中にも、きつい、厳しい、あ
と何だか忘れましたが、”企業の3K問題”なんてのをテーマにした川柳が話題
になりましたね。
 暖かくなるにつれ、花粉と同時に修学旅行もやってきます。東京にやって来る
人たちは、必ずといっても良いほど浅草寺は訪れるのでしょう。今朝も修学旅行
を乗せた大型バスがモモちゃんの横を通り過ぎていきます。そのたびにあほまろ
の後ろに隠れるモモちゃん。あの、真っ黒くて大きなタイヤはモモちゃんから見
るとまるで巨大な怪物に見えているのでしょうね。
 昨日、函館付近でダンプのタイヤが外れて幼児を直撃する事故が有ったように
、こんな巨大なタイヤが飛んで来たらって考えると恐ろしくなってしまいます。
楽しい修学旅行生を乗せたバスだった、ちょっと整備を怠ったら同様の事故にも
成りかねないのですよ。子供たちに楽しい思い出だけ残してふるさとに帰してあ
げましょうね。
 そういえば、交通ルールの中にも、“交通三法”や“交通三悪”などやっぱり
三が付くものが有りますね。三大都市、三大名湯、江戸三大祭、日本三名山、三
大霊場、三多摩、三バカ大将・・・、およそこの世の中に有るものすべてが三に
集約されそうな・・・。
 何々と何、神仏に詣でる時も自然に三つのお願いをするそうです。あほまろも
かねがね、「身と口と意との過ち」の“三過”をくりかえさないように、努力し
ているのですよ。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数28枚