平成16年(2004)1月30日 金曜日
- 紅梅 -

 どんよりと曇った朝になりました。こんな日は気分的にとっても寒く感じるの
ですが、気温はいつもより高いようです。歩いていてもそんな風には感じないの
ですけどモモちゃんの元気な姿を見ていると、暖かいのかも知れませんね。
 浅草寺仲見世の正月飾りが取り外されました。何も無くなって屋根が抜けたよ
うな仲見世、これが青空だったらどんなに気持ちが良いでしょうね。来月、沿道
に桜の飾りが取り付けられるまで、ちょっと寂しいのですが、暫しの間の開放感
に浸れる空間になるのですよ。
 浅草寺境内の淡島堂の紅梅が満開になりました。この紅梅ってのは、咲いたと
たんに枯れてしまう花びらも多いのですが、まだ蕾も多いので次から次に開いて
くれるのでしょう。甘い香りがそろそろやって来る春を予感させておりました。
 紅梅を見ていると、子供の頃の「紅梅キャラメル」を思い出します。キャラメ
ルの味は忘れましが、おまけの野球選手カードが欲しくて毎日のお小遣いをつぎ
込んだのでした。でも、すべてが読売巨人軍の選手や監督のカードだったと記憶
しています。当時から阪神ファンだったあほまろですが何故か友達との話題に付
いていくためと、カードの点数を貯めることによって、「スターカメラ」とか、
「顕微鏡つきシャープペンシル」などの豪華な景品が貰えたのでした。それが欲
しくて集めたってのが本音でしょうね。
 今も、当時の野球カードを数十枚と、スターカメラは大切に持っていますよ。
物持ちが良いというのか、昔から捨てるってことを知らなく何でも集めてしまう
という収集壁が今に受け継がれているのでしょう。その証拠に、小学一年生の時
に新聞や雑誌の切り抜きをスクラップしたノートなんてのも残っているのです。
 「紅梅キャラメル」の、あまりの加熱ぶりが当時の社会問題となり、学校やP
TAによる不買運動が起き東京紅梅製菓の業績は急速に悪化して倒産してしまい
ました。今の食玩ブームの先駆者だったのに残念ですね。そういえば、今のブー
ムの火付け役、「チョコエッグ」で有名になった「フルタ製菓」も、おまけの制
作を担当していた「海洋堂」とのトラブルで、経営の危機を向かえているそうで
すね。急激に業績を伸ばした企業の末路ってのは寂しいものです。
  淡島堂の梅の話を書こう、散歩の途中そんなこと思って歩いていたのですが、
紅梅と書いた途端に何を書くつもりだったのかを忘れてしまいました。それで、
横道に逸れてしまったのです。今まで記憶の外に有った事柄が、文字から受ける
印象で蘇ってしまったのです。
 最近どうも物忘れが激しくなってしまったようです。話の途中でも、“あれ、
あれが・・・”とか、“え〜と、あの〜・・・”なんて言葉だけで言いたいこと
が出て来ないのです。特に人の名前忘れは激しいのです。そして、しょっちゅう
間違えた名前を平気で使ってしまうんです。これはアルツハイマーの前段階なん
でしょうかね。老化防止の訓練って何をやったら良いのでしょう。
 前から知っている人が歩いてきました。えぇーと、誰だったでしょう・・・、
どんどん近づいて来ます。思い出せません、あぁ〜とうとう目の前にやって来て
しまった。
「あ〜こんにちは、お久しぶりです・・・」
「ばか、今朝逢ったばかりじゃないか!」
 「あっ、俺の親父だ」
 落語の噺を笑って済ませない・・・。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数33枚