予報では今日までは暖かい・・・、なんて言っておりましたが何の何の、大寒
の日はその名の通りとっても寒い朝になりました。
　浅草寺境内には、この数日間いつもの台湾からの観光団の姿が消えました。そ
れもそのはず、今日は旧暦の大晦日なのです。明日は新年を迎える大切な日でも
あり、中国圏の人々は旅行どころじゃないのでしょうね。
　正式には明日から干支が変わるのです。今日までは羊年だったってこと知って
ますか。新暦に成れてしまった日本人はとっくに申年を迎えたつもりになってお
りますが、正式には明日からが申年なのです。これは、新暦になっても変わるこ
とのない数え方なので、誕生日が１月〜２月生まれの方はもう一度自分の生まれ
た年の旧暦を調べてみてはいかがでしょう。
　干支占いなどで、生まれた年の干支はとっても重要です。自分の干支が変わっ
てしまうってのに抵抗があるかも知れませんが、自分の正確な運勢を判断するの
に良いチャンスかもね。ちなみに、あほまろは４月生まれなので、新旧は関係無
い月なのでした。
　浅草の有名観光スポット、「花やしき」が会社更生法の適用を申請したようで
す。日本の遊園地の草分けで、開園１５０年を超えるこの「花やしき」そのもの
は収益が上がっているそうですが、ここを運営する母体の会社が危機を向かえて
しまったのだそうです。この会社は、遊園地などに置かれている児童遊具を製造
する会社で、身近ではデパートの屋上に有る１００円で乗れるパンダとか、消防
車など誰もが一度はお世話になった遊具のメーカでもあるのです。
　この会社のヒット作は、かの有名な「もぐらたたき」。モグラがピョコピョコ
かくれんぼ〜、ボカン、ドカン、夢中になった方も多いでしょうね。世界中で大
ヒットした遊具なのです。また、ディズニーランドや後楽園遊園地にも遊具を納
めている会社でもあります。
　下町の軒先や、銭湯の中にまで突入してしまう日本最古の「ローラーコースタ
ー」や、浅草の街並が一望できる「Beeタワー」など、人気の遊園地だけは営業
を続けるそうです。お台場のレトロスポットが若者に受けている現在、「昭和レ
トロ」の発祥地浅草の観光地として、思い切った転換も必要なのかも知れません
ね。あほまろ個人の意見としては、「花やしき」だけじゃ無くその周辺に残る建
物も一緒にすると、「昭和のテーマパーク」って雰囲気をすぐにでも演出できる
ような気がするのですけどね。
　「花やしき」が開園したのは、嘉永６年（１８５３）、江戸から東京へと、日
本の近代化が推し進められようとするきっかけとなった、黒船来航のその年でも
ありました。その後、安政江戸大地震、安政の大獄、桜田門外の変、生麦事件、
薩英戦争を経て大政奉還が成されたのでした。
　江戸から東京へと、激動の社会を見つめながら営業を続けてきた「花やしき」
、第二次世界大戦からの復興後、長〜い平和が続く日本の、下町の、庶民の、オ
アシスとして親しまれてきたのですが、戦後始めて“日本国軍他国の戦闘地域に
進出す！”。また新たな不幸を刻んでしまった日本国の姿を嘆いての破綻だった
かのようにも思えてしまうのです。
　いみじくも今日は、「薩長同盟成立の日」、慶応２年長州の木戸孝允、薩摩の
西郷隆盛らが土佐の坂本竜馬らの仲介で京都で会見し、倒幕のためにライバル同
士が薩長同盟を結び新生日本の夜明けを迎える準備が整った日でもあります。
　浅草寺に詣でた薩長連合の若き志士たちも、きっと「花やしき」で遊んだので
しょう。
　テーマパークはいつの時代も平和を貫き通してほしいですね。