平成16年(2004)1月17日 土曜日
- 出兵 -

 寒い寒い朝です。天気予報では午後から雪になるといっています。こんな寒い
日でも、浅草寺境内では「節分会」のための奉納提灯が取り付けられております
。順番を間違わないように配列通りに地面に並べられた提灯ですが、配置図には
書かれていない物も有るようで、悩んでいました。ここに取り付けられる奉納提
灯は、毎回同じ企業が奉納しているのですが、行事のたびに新しい物に作り変え
ているそうです。一個1万円の寄付で成り立っているこの提灯、伝統文化保存の
ための経済効果としても寄与しているのでしょうね。それにしても、なぜ行政か
らの奉納が無いのでしょう。「台東区」なんてのが有っても良さそうなものです
けれど、特定の宗教にどうのこうのと騒ぐ人が多いのでしょう。田舎では当たり
前なんですけどね。
 とうとうイラク復興支援のため自衛隊が派遣されてしまいました。今朝の朝刊
には、整列して飛行機に乗り込む派遣隊員の姿を携帯電話で撮影している少女の
姿が取り上げられております。悲しそうな顔を見ていると、戦争映画で父の出征
を涙を堪えて送り出す家族の姿を思い出します。この少女のカメラに目線を送っ
ているのは、きっと彼女のお父さんなのでしょう。
 イラクでは、米軍などへの攻撃が続き、国内世論も賛否両論に割れる中での自
衛隊派遣が、本格段階へ一歩を踏み出したのですね。くれぐれも無事に帰って来
て欲しい。少女や家族はもちろんのこと、我々国民も手を合わせて祈りたい気持
ちでいっぱいです。
 長男を送り出した父親のコメントが載っています。「頑張ってこいと言った。
安全に任務を行ってきてほしい」と落ち着いた様子だった。しかし、「もう少し
国民に派遣の意義が浸透していれば」と根強い派遣反対の世論に残念そうな表情
をみせた。
 日本も徐々に徐々にあの繰り返してはいけない悪夢に戻りつつ有るのではない
でしょうか。今回、隊員を率いる佐藤隊長、「気持ちは1つ。与えられた任務を
全うし全員が無事に帰ってくる」と力強くあいさつしています。
 「行ってまいります」とバスに乗り込む若い隊員の姿に、“天皇陛下の名代と
して立派に散ってまいります・・・”、自分の意志に反した重圧も見え隠れして
いるような。手を振りながら目頭を押さえる家族の顔にも現れているのでした。
 航空自衛隊では、すでに今回の先遣隊よりも多い48人をクウェート、カター
ルへ派遣しており、本隊の受け入れ準備を進めています。来週中にも航空自衛隊
の約230人とC130輸送機3機が日本を出発して輸送支援を始めるのです。
その時は基地から出発するので、一般の目に触れないで出て行ってしまうのでし
ょうね。
 今回はわずか40名の先遣隊派遣を大々的に見送ったのですが、この後に続く
本隊数千名の派遣をカモフラージュするかのような派手な演出は、政府の望むと
ころなのでしょう。
 自衛隊員のみなさん、弱虫といわれようが、非国民といわれようが、上官の命
令を素直に信じた行動はしないでくださいね。逃げ帰って来たって、国民は暖か
く迎えてあげるのですから・・・。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数29枚