平成16年(2004)1月12日 月曜日
成人の日
- 瓦探訪 -
 大阪から明石大橋経由のドライブで四国に渡ってきました。今回の目的は、瓦
屋根の素材を集めるのが目的なのです。四国に独特な瓦屋根を持つ家屋が数多く
残っているのです。
 太平洋戦争の終結後近代化が進み、生活様式も大きく変わり、国民の生活も豊
かになりました。この豊かさから新しいものへのあこがれと近代化の波に押され
、古い家屋がどんどん取り壊されてしまいました。そんな中にあって、四国では
、早くから過去の保存に努力している自治体が多いのです。
 昨日は、徳島県の脇町の「うだつの町並み」を見にいってきました。文化庁は
、急速に失われていく民家を保存するため、全国28ヶ所の町並みの保存して、
国の重要文化財に指定されました。その内の一つに選ばれた脇町は、重要文化財
の「旧長岡家住宅」をはじめ、往時の町並みの保存を決定したのです。
 歴史のある古い町並みを歩いていると、ある懐かしさはもちろんですが、日本
文化や伝統のすばらしさも感じ取れるのです。ここの建物の中でも最も古い家は
、1707(宝永4)年の棟札も確認されているとか。町民全員が参加して、保
存会を結成し、一致団結して、町並み保存と修復に努めているすばらしい街でも
あるのです。
 “うだつ”とは隣家との境に造った防火壁のことで、これを作る(上げる)に
は巨額の費用がかかるため、いつしか富や出世の象徴を表す言葉になったそうで
す。“うだつが上がらない”の言葉は、この壁から生まれたことばなのだそうで
す。
 あほまろがこの街を訪れたのは、今回で5回目。最初の訪問は、平成4年頃で
したが、訪れるたびに「うだつの町並み」には変化がないのですが、その周辺の
変わりように驚くのです。観光誘致のため、立派な駐車場やお土産屋さんなども
超近代的に整備され、3年ぶりに訪れた今回は、まるでテーマパークにでも迷い
込んだ雰囲気なのでした。
 町並みの保存も行き過ぎてしまうと、商業主義に傾いていってしまうのを止め
る訳にもいかないのでしょうね。町並みのすばらしさってのは、その場所だけじ
ゃ無くて、周辺も含めて成り立っているのではないでしょうか。これからの変貌
に一抹の不安も。今度訪れる時にはいったいどうなっているのでしょうね。
 今日は、全国的に成人式が行われているようです。ここ高知市では、一日早く
成人式が終わったようです。昨日あちこちで、晴れ着の女性が目立っていました
。一昨年の成人式の会場で暴れた新成人が高知の成人式を全国的に有名にしまし
たが、今年は何のトラブルも無く無事終了したそうです。
 トラブル解決の一環として、今年から会場整理に市内の中高校生を配置し、後
輩たちに見られても恥ずかしくない成人になろうとの訴えかけが功を奏したと、
ニュースでは言っておりました。
 浅草公会堂でも、今頃は大勢の新成人が集まっているのでしょうね。毎年欠か
さず新成人の姿を撮影してきたのですが、今年は残念ながら見ることができませ
ん。これから室戸岬の方に独特な波よけ瓦の建物を撮影をした後、夕方の飛行機
で浅草に戻るのです。
今朝の写真
四国脇町ほか
CANON EOS-1 Ds
CANON ZOOM 17-35 F2.8
CANON ZOOM 28-70 F2.8
CANON ZOOM 70-200 F2.8
撮影枚数242枚