平成16年(2004)1月10日 土曜日
- えべっさん -
 毎年大阪の十日戎であほまろのお正月の行事が終了するのです。この戎さんを
お詣りするのは、今年で25年目。とりあえず今まで欠かすことなく続いている
のがすごいでしょ。そんな訳で今朝は浅草から遠く離れた大阪からの日記更新で
す。
 関西の戎(えびす)さんとは、関東の酉の市とでもいいましょうか、商人の街
大阪の商売繁盛の神様なのです。「商売繁盛でささ持ってこい」快適なリズムの
お囃子が流れる今宮戎神社の境内には、大阪中から今年の“福”を求めて大勢の
参拝客で賑わいます。参拝客のお目当ては、神社の左右にずら〜っと並んだ金の
烏帽子姿の福娘たちなのです。まるで美人コンテストのような厳しいオーディシ
ョンを勝ち抜けた大阪中の美人たちから、用意された笹に“福”を付けてもらう
ための行列がまた凄まじいのです。
 老若男女だれもが、力ずくで目的の福娘目指して突進していくのです。関東の
初詣やお祭りでは、混乱を避けるため、列の両側に警察官がズラ〜ッと並んでの
警備に慣れてしまった者にとって、この無秩序がまたたまらなく新鮮にも感じる
のです。現に、今回初めて東京からあほまろと一緒に参加した友人の驚きがそれ
を示しているようでした。
 関西の人に言わせれば、端で無秩序に見えるようでも、彼らは彼らなにり秩序
を保っているのだそうです。今まで、押されて倒れたとか怪我したとか、えべっ
さんに限っては皆無なのだそうです。もちろん、警備の警察官やガードマンも居
るののですが、みな遠巻きにその様子を眺めているだけなのです。
 さすが大阪人の金儲けの情熱はパワーが違いますね。
  えべっさんを祭る神社は全国に三千余り。「十日戎」を行う神社は圧倒的に関
西に集中しております。その代表格が今宮戎神社、西宮神社、堀川戎神社など。
一月九日の宵戎、十日の本戎、十一日の残り福と三日間続くのです。その中の、
西宮と今宮には、毎年百万人以上の参拝客が訪れ、お目当ての一つが「福笹」と
それに付ける吉兆という縁起物。今宮戎の場合、この縁起物と三日間のお賽銭を
加えた“売り上げ”が二億五千万円にもなるのだそうです。
 関西人の商売に対する考え方は、“商売は常に危険と隣り合わせやから、願か
けも気合が違うのです”その一つの例がえべっさんの「銅鑼たたき」の風習です
。いつのころからか人々は賽銭を上げた後、本殿裏に回り、銅鑼をたたいて、“
えべっさん、よう聞いとくなはれや。ほんま、今年一年、頼んまっせ”などとお
願いするようになったのでしょう。おかげで、賽銭箱をはさんだ両側に設置され
た銅鑼は傷だらけ。一九四一年の本殿建て替えの際には、叩けないよう玉垣を巡
らせたりしたことも有ったそうです。
 あほまろも、毎年、“えべっさん、たのんまっせ、金くれよ!”なんて怒鳴り
ながら、この銅鑼を叩いてきます。この風習、「えべっさんは耳が悪い」という
説や、「押す時はえげつなく押す」という「大阪人気質」「商人魂」なのだとも
いわれているのですよ。
 不況の続く日本で、小泉総理の神頼みも靖国神社をやめて、「えべっさん」に
でもお祈りしてみてはいかがでしょう。
 関西の人が羨む、 「一年を三日で暮らすえべっさん」でした。
 大阪の朝は、「金竜ラーメン」。今年もキムチとニラとニンニクたっぷり入れ
た“こてこての”ラーメンの朝食です。これも大阪人の常識・・・。
 せっかくの休日、これから友人と四国方面へドライブを楽しんできます。モモ
ちゃんとの散歩は明後日の朝になってしまうようです。モモちゃんごめんね。
今朝の写真
CANON EOS-1 Ds
CANON ZOOM 28-70 F2.8
撮影枚数28枚
十日戎
CANON EOS-1 Ds
CANON ZOOM 17-35 F2.8
CANON ZOOM 28-70 F2.8
CANON ZOOM 70-200 F2.8
撮影枚数335枚