2003年12月7日 日曜日


今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数17枚

歯抜けの老人

 洗面所の鏡に写ったあほまろの顔が一
気に老けてしまいました。昨日、前歯が
抜けてしまったのです。抜けたといって
も、左右の歯とブリッジしていたものが
取れてしまったのです。目立つ前歯が抜
けてしまった自分の顔を見ていると、ま
るで絵に描く時の老人の特徴そのままな
んですよ。嫌ですけど、年相応なのかも
知れませんね。
 楢山節考の映画で坂本スミ子さんが演
じる老婆が、わざと自分の歯を抜いて年
寄りに見せるシーンを思い出します。“
オラをお山に捨ててけろ・・・”って場
面だったような。あの名シーンの撮影の
ために、坂本さんは自分の歯を抜いたと
何かの本に書かれていました。役者の鏡
ですね・・・。
 今朝のあほまろの顔は、ボサボサの頭
の演出も手伝って、あの血だらけの抜け
歯の老婆に激似だったんですよ。まるで
、あほまろの心を映し出す真実の鏡を見
ているかのようでした。
 休日なので歯医者さんはお休み。みっ
ともない顔を晒す訳にもいかないので、
今日は家の中で、じ〜っとしているのが
一番なのでしょうが、モモちゃんの散歩
だけは欠かさないのです。口の回りまで
マフラーを覆い、知り合いとの挨拶もツ
ッケンドン。駆け足で散歩だけを済ませ
てきました。おかげで、いつものように
あちこち写真を撮り回ることもできず、
ライトアップされた浅草寺の姿でご勘弁
を・・・。
 あほまろは子供の頃から歯が悪いので
す。特に奥歯はガタガタで数年前から、
インプラントという治療を行ってきまし
た。この、インプラント治療とは、チタ
ン製の人工歯根をあごに埋入することで
す。このチタン製の歯根は徐々に骨に固
着し、生まれながらに持っている歯根と
同じ様に歯冠をしっかりと支えてくれる
という画期的な治療法なのですが、これ
がまた大変な手術なんです。
 歯の抜けた場所の骨に、ドリルで穴を
開け、そこにタップでネジを切って根を
植えていくのです。今、想い出しても恐
ろしくなるようなことが、口の中で行わ
れたのですよ。しかし、インプラント治
療で歯が入っても、インプラントを支え
る骨が成熟するまでは、厳密に言えば未
完成といえなくもありません。その期間
に骨を失う病気である歯周病が再発して
は元も子も無いので、現在はまだ仮の歯
で支えており、昨日はそれが外れてしま
ったって訳なのです。
 旅行中でなくて良かった。そんな安堵
感も有りますが、前歯の無い自分の顔っ
てのは、まるで他人を見ているようなの
ですよ。
 18日は全国の観音堂の納めの観音で
す。ここ浅草寺では、納めの観音歳の市
が開催されます。江戸時代の「歳の市」
は浅草寺がもっとも古く、一六六一年、
両国橋が初めて架けられた頃に始まった
とも言われています。年越しや正月用品
とともに、縁起物としての羽子板が並び
、その華やかさが人々の目を引くように
なり、いつしか「羽子板市」と呼ばれる
ようになりました。
 歌舞伎役者などの古典的な絵柄を中心
に、その年話題に成った人を描いた羽子
板も並び、人気を集めています。この「
羽子板市」は観音縁日の18日の前後3
日間開催されるのです。今年は、浅草寺
ライトアップの効果で、きっと大勢の参
拝客が訪れるのでしょうね。
 それまでに、歯を治しておかなくっち
ゃ・・・。