浅草寺の境内には、毎朝たくさんの犬
たちが集まります。最近の特徴として、
昨年からサラ金のコマーシャルで有名に
なった「チワワ」が増えてきました。飼
い始めてから予防接種などを済ませて半
年が過ぎたのです。ようやく外に連れ出
せるようになったんでしょう。そんな連
中、「チワワ」同士の壁を作ってしまっ
て、他の犬との交流を持たないのです。
まるで「チワワ」が特別な犬で有るかの
ような態度なのです。悪徳サラ金の回し
者のくせに！
　次に多いのがやっぱり柴犬です。あほ
まろが知っているだけで、８匹の柴犬が
毎朝観音様を散歩しています。どの犬も
特徴が有って、一目で区別出来るのです
が、モモちゃんとそっくりな一匹が居ま
す。毎朝、仲見世の揚げ饅頭屋さんのご
主人が自転車で散歩をさせている柴犬の
メス犬です。年格好は、モモちゃんより
ちょっと若いようですが、飼い主のあほ
まろが間違ってしまいそうなくらいそっ
くりなのです。おまけに、首輪まで同じ
なのです。同じ仲見世のペットショップ
で買ったのでしょうね。毎朝モモちゃん
を気にしてますが、自転車で飛ばして行
ってしまうので、まだゆっくり話したこ
とがありません。今朝は、浅草神社にお
参りしているところを見付け、写真を撮
りましたよ。上の写真です。似てるでし
ょ？
　他に、浅草寺の境内には野良猫がたく
さん住んでいます。中でも有名なのが、
人詠んで「伝法院のトラ」。伝法院の側
に住んでいる猫です。いつも、近所のお
店の人や、大勢の観光客に可愛がられて
いるので、誰にでも馴染んでいるのです
。また、散歩の犬たちにも全くの無頓着
。犬たちも恐がりもしないのです。「伝
法院のトラ」は、悪さをしないってこと
百も承知なのでしょう。モモちゃんも気
にせずにすれ違います。でも、すれ違い
際にお互い挨拶のような独特の態度をと
るのです。きっと動物同士のテレパシー
ってのが有るのでしょうかね。
　そんな大人しいトラが、突然、気取っ
て通り過ぎようとしたチワワに飛びつい
ていったのです。ワンワンワン！、ギャ
ーギャーギャー！、辺りは大騒ぎです。
３０凸凹で、派手な化粧がチワワそっく
りの飼い主、慌てて止めに入った時に、
手首をトラに手を噛まれてしまいました
。
　ティッシュで血が出る手首を抑えなが
らも、「プルチャン痛かったでしょう」
なんて、お犬様のご機嫌を伺っていまし
たよ。そんな様子を見ていたいつもの犬
仲間。プルチャンと、プルチャンにそっ
くりな飼い主が走り去った後、大爆笑で
した。伝法院のトラも“してやった”っ
て顔で、プルチャンと、プルチャンにそ
っくりな飼い主の後ろ姿を見て笑ってい
るようでした。
　サラ金効果で高値で取引されている「
チワワ」。今では、それを求めるのも大
変らしいのです。そんな優越感が、飼い
主に、毎朝仲良く散歩している連中との
差別意識を持たせてしまうのでしょうか
ね。浅草寺境内で、チワワを散歩させて
いる連中を見てると、まるで、ブランド
品のバックや着る物を競い合っている、
テレビで誇張された山の手のザーマス奥
様を見ているようなのです。
　良いんです。安い犬でも、モモちゃん
は可愛いのですから。柴犬こそ、“違い
の解る男の犬”なのですよ。それにして
も、“違いが解る男”だったら、インス
タント・コーヒーなんて呑まないのでは
・・・。