2003年9月13日 土曜日


今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数47枚

神や住まむと・・・

 何かすっきりした浅草寺境内です。本
堂前で、それが何故かを気付くのに暫し
時間を要してしまいました。そうなので
す。本堂をライトアップする照明器具の
足場と囲いが取り外されたのです。毎日
、同じ光景を見ながら散歩をしているの
ですが、こんな大きな変化に気付かない
なんて、あほまろもボケが始まったのか
な。
 二基の照明塔に3千万円を費やしたと
言われる、浅草寺のライトアップ。見た
目には小さな照明器具のようにも見える
のですが、これで本当に浅草寺本堂が浮
かび上がるようなライトアップが出来る
のでしょうか。昔から、京都の有名寺院
で行われているライトアップ。清水寺の
照明器具はもっとバカでかいライトだっ
たような。
 ”電子技術の発展で、こんな小さな電
球で良くなったそうですよ”。お守り売
りのお坊さんが誇らしげに自慢していま
した。でしょうね、最近の電球は、プロ
グラマブル表示器といって、コンピュー
タでコントロールする出来るのです。
 「目になれし 山にはあれど 秋来れ
ば 神や住まむと かしこみて見る」
 浅草神社の門前に石川啄木の詩が掲示
されました。啄木の歌集「一握の砂」の
中に掲載されている詩です。この詩を読
んで、以前、岩手県の渋民村を訪れた時
のことを思い出したのです。啄木の生家
周辺から真正面にそびえ立っている岩手
山を見ながら創ったであろうこの詩。
 啄木は生活と人間をうたった歌人で、
宮沢賢治のように人間と自然をテーマに
した詩人ではなかったから、山は見るも
の、神の住まう処、そして自分を見守り
叱責する存在だったのでしょうね。
 正に、神社は神の住まう処。石川啄木
も訪れたであろうこの神社。深まるつつ
ある浅草の秋に、この詩を選んだ神主さ
んのセンスに脱帽です。
 関東地方の連日の暑さは、不思議なも
ので、日本海を北上する台風の影響なの
だそうですね。台風は朝鮮半島の上空に
有るというのに、熱帯低気圧の大気の流
れが、関東に影響をもたらしているのだ
とか。空からみると、日本ってとっても
ちっぽけな国なんですね。
 かっては、アメリカがクシャミすれば
、日本が風邪引く、なんて事を言われた
ように、アメリカのクシャミは、敗戦以
来受けて立たざるを得ない関係に組み込
まれていました。そのころの立場はモノ
を作る日本と、買ってくれるアメリカと
いう関係でした。買ってもらえなくなっ
たら困りますが、やはりモノが作れると
いうことは当時の大きな強みでも有った
はずです。
 しかし、経済成長のあおりで、その労
力を中国に求めてきた結果、日本もモノ
を作れないなってしまい、逆に中国から
買わざるを得ない状況になってしまった
のです。これからの外交の中心問題はな
んたって中国、中国がクシャミをすると
日本も影響を受けざるを得ない、そんな
状況になってきたようです。
 強くなった中国の通貨を切り上げて、
国際的な相場にしよう。そんな勝手な事
を言っているのは、経済大国を自負する
アメリカと日本です。でも、「元」が上
がって差しあたって困るのは、中国に進
出した日本の会社ではないでしょうか。
しかし長期に見たら通貨の価値は高くな
った方がよく、何よりも「為替」は国の
実力が反映されるのです。
 今朝、中国の江沢民国家主席が98年
11月に早稲田大学で講演した際、講演
会に出席予定の学生ら約1400人分の
名簿を、大学側が同意を得ずに事前に警
視庁に提出した事を争っている裁判の経
過を読みながら、僅か5年で大きく変わ
ってしまった今の中国と日本の関係。本
当に、中国のクシャミは他人事では無く
なってしまったようですね。
 神や住まむとかしこみて見てる・・・
だけじゃ、いけない状況かも。
(注:この下の数字は毎日確実に減って
いきますが、他意はありません。単なる
メモと思ってください。)