2003年5月31日 土曜日

今朝の写真
病院から

ご心配かけました。

 ゴ〜ォ〜ン 増上寺さんの鐘が鳴って
います。ゴ〜ォ〜ン、ボーっとした頭で
数えてみると八回鳴って止んだようです
。前後の捨鐘を除くと六回、時計を見る
と5時30分、江戸時代の不定時方の時
刻で明け六の鐘なのです。
 落語“芝浜”で、一時早く起こされた
魚屋の勝五郎もこの場所で同じ響きを聞
いていたのでしょうね。
 江戸開府四百年、悠久の時の流れを経
て、未だに規則正しく朝の時を伝えてい
る増上寺さんの鐘。あほまろは、今、ベ
ッドの中で聞いています。
 突然の吐血で意識を失ってしまった大
地震の夜から、5日以上も経ってしまい
ましたが、あほまろは辛うじて生きてい
ます。急性の出血性胃潰瘍ってやつが襲
ってきたのです。大量の吐血による貧血
で倒れ、救急車で運ばれたようです。自
由を失った体にはなにやら訳の解らない
、ややこしい器具がたくさん取り付けら
れ、周りでは大勢の人がワイワイ何かの
作業をしているようですが、意識はどん
どん無くなっていくのでした。
 どれだけの時間が経過したのでしょう
。天井に浮かぶモニターには規則正しい
波形が映し出されています。まだ生きて
いたんだなぁ。側には心配そうに見守っ
てくれていた女房と息子が・・・。
 根津の救急病院で3日間を過ごし、一
昨日芝の増上寺さんが見下ろせる病院に
転院してまいりました。時間は限られて
いるのですが、昨日からようやくパソコ
ンが使えるようになりました。
 中断してしまった日記を心配して大勢
の方がたからメールが届いております。
また、掲示板にも心配してくれた皆様の
書き込みが有ります。本当にご迷惑をお
かけしました。お一人ずつ、お返事を書
きたいとは思いますが、とりあえずこの
場を借りてお礼を申しあげたいと思いま
す。ありがとうございます。
 モモちゃんに逢いたい。来週中に退院
できるとは思いますが、朝の散歩の再開
はちょっと遅れるかもしれません。2年
以上も続けてきたこの日記をこれ以上中
断させる訳にはいかないので、明日から
は“あほまろ闘病日記”でも綴ってみま
しょうかね。
 悠久の時の流れを経て、未だに規則正
しく朝の時を伝えている増上寺さんの鐘
を聞きながら、ちっぽけな生命の尊さを
感じながら。