2003年3月26日 水曜日

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数22枚

エンゲル係数

 示現会のあと浅草神社では毎日のよう
に御神輿蔵が開き、三基の神輿が公開さ
れております。今年はこのまま三社祭ま
で公開し続けるのでしょうかね。毎朝見
ていると有り難さが半滅してしまうよう
な気分です。
 隅田公園では、早咲きの山桜が盛りを
過ぎて散り出しました。すでに、道いっ
ぱいにピンクの花びらをまき散らしてお
ります。その側では気象庁の予想を裏切
ることなく、染井吉野も開き始めました
。まだ完全に開ききってはいませんが、
隅田公園一帯がパーッと明るくなったよ
うな・・・そんな雰囲気なんです。
 山桜でも桜に変わりなく、今週はすで
に大勢の花見客で賑わうこの隅田公園の
入り口には、毎晩お酒やつまみを売る屋
台が出没します。日本人のエンゲル係数
が上昇する時期でもあるのでしょう。
 今日は、ドイツの統計学者エンゲル(
1821年)の誕生日だそうです。家計
の消費支出に占める飲食費の割合を統計
学から数値化し、生活水準を計る一つの
目安を考えてくれた科学者です。エンゲ
ル計数は、所得の高い家庭ほど飲食費の
家計に占める割合が低くなる傾向があり
、我が国では、1人あたりの国民所得の
伸びを反映して、それに伴ってエンゲル
係数が低下しているそうです。
 でも、昨今の物価安で美味しいものが
安く求められるようになった現在。この
数値の産出基準を見直そうとする学者も
多いようです。
 日本人が当たり前のように米を主食と
していた米配給時代は、米価によってこ
のエンゲル計数の算出は大いに意味が有
ったそうですが、米の自由化で米にもラ
ンクがなされ、同じ量でも倍以上価格の
差が付けられている現在、一概にそれが
正しい意味をもたらさない、というのが
その理由らしいのです。“エンゲル係数
”という言葉も、日本の今となっては死
語に近くなってしまったようですね。
 最近この言葉を多く見かけるのは、“
中国人民日報”の記事です。特に、中国
商業連合会の発表する中国小売業白書に
は、“エンゲル係数の低下は、消費構造
の改善を示す主要な指標となる”との前
置きで始められております。
 “食うためだけに生きている”と、“
生きるために食う”とでは、意味合いが
違いますね。前者は、美食家などが良く
使う言葉ですが、後者になると、生き伸
びるために食わなきゃいけないといった
悲壮感も漂う言葉になってしまいます。
 朝刊によると、公園や河川敷で生活す
るホームレスの数は、全国581市区町
村で2万5296人にのぼることが、政
府の全国調査でわかったそうです。2年
前の調査から約1200人上回り、全国
統計を取り始めた1999年以降で最多
となったことが記されております。
 ホームレスの平均年齢は55.9歳で
、50歳以上が約80%を占めるそうで
す。「常勤職員・従業員」からいきなり
路上生活に至った人が約40%を占め、
ホームレスに至った理由をみても「仕事
が減った」(35.6%)「倒産・失業
」(32.9%)など仕事がらみが最も
多く、深刻な不況の影響が露わになって
きました。
 ここ浅草もホームレスは大きな問題と
なっていますが、この時期は特に花見の
客のオコボレを目当てに、他の地区から
も集まってくるのです。エンゲル係数が
限りなく100に近く、“生きるために
食う”連中なんですね。
 イラク南部で最大規模の戦闘が有り、
イラク人の死者が500人と報じられて
おります。一方、米英軍側の負傷者は報
告されておりません。まさか、イラク人
だけってことは無いでしょうね。これか
ら益々このような悲惨なニュースが報じ
られるのでしょう。
 アメリカ軍は、イラク南西部を中心と
した激しい砂嵐に悩まされ、米英軍の作
戦に大きな影響を与えているとのことで
す。これがフセインの言う“神風”なの
でしょうかね。
 ベトナム戦争のように、このまま泥沼
に入り込まなければ良いが・・・。