2003年1月23日 木曜日

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数32枚

自然の音

 予報では朝方から雪になり、日中は晴
れ。朝起きて外を見るとまだ雪は降って
いない。早めに散歩を済ませようと急い
で支度をして出かけたのでしたが、浅草
寺境内のモモちゃんが好きな植木のとこ
ろで遊んでいると、パラパラパラパラ。
まるで、風に笹が揺れているような音が
するのです。路上を見ると、あられのよ
うな氷の粒が落ちています。これは大変
、急いで帰らなくっちゃ。
 気温が低いので小粒のあられは路上に
落ちても熔けることなく辺り一面を白く
覆っていきます。暫し立ち止まりこの珍
しい冬の音に聞き入ってしまいました。
パラパラパラパラ、一定のリズムは無い
のですが、若者のヘッドフォンからシャ
ンシャンと漏れ聞こえる音楽のようで、
コンサートで演奏を讃える拍手の余韻の
ようで、それも両耳に心地よく聞こえて
くるステレオの効果音のようで・・・。
 自然の音ってとっても心地よいんです
。路上は見る見るうちに白さが増して、
パラパラパラパラ、パラパラパラパラ。
モモちゃんも不思議そうに見つめていま
した。
 そんな感傷にふけってしまった場所で
すが、路上からちょっと上に目線を移す
と、年中ぶら下がっている居酒屋の提灯
や、ホッピーの幟。ロマンチックじゃ無
いですね。でも、これが浅草なんです。
 急に現実に戻ってしまいましたが、こ
のホッピーって飲み物知ってますか。オ
リジナルは、戦後アルコールが不足して
いた頃に考案され、酒税の高いビールは
当時の高級酒。だれもが気軽に口に出来
るお酒ではありませんでした。それで考
えられたのが、酒税の安い焼酎をビール
風味の清涼飲料水(ホッピー)で割ってビ
ールのようにジョッキーで飲んだのでし
た。焼酎価格でビール風味を楽しめると
あって、一気に全国に広まっていったの
です。
 当時(昭和23年頃)の写真によれば
、ビールの大瓶一本が30銭で、ホッピ
ーのジョッキー一杯10銭とあります。
ちなみにキツネうどん一杯20銭の時代
ですからその違いが判りますね。
 それでは、今はどうでしょう。ホッピ
ーを売るお店のメニューには300円と
書かれています。その隣に、生ビール小
ジョッキー300円、中ジョッキー35
0円。これじゃホッピーを飲まなくても
、ビールの方が良いように思えますが、
それが素人のあさましさ。今のホッピー
は進化し、昔の焼酎の炭酸割とは違い、
最新の「もろみバイオテクノロジー」を
駆使、良質のモルトとアロマホップをビ
ール酵母で優しく醗酵させた素晴らしい
飲み物に変わってしまったんです。こう
進化を続けると、近い将来は下町の安い
イメージなんてぶっ飛んでしまって、ビ
ールより高級な飲み物になってるかも知
れませんね。いや、今でもそうかも知れ
ませんよ。
今夜はホッピー飲みたいなぁ〜!
 あまりの寒さに、またまた変なこと考
えてしまいました。今、窓外を見ると、
さっきまでのあられが、本格的な雪に変
わってしまいました。それも、激しく降
っています。今度は何の音も聞こえてき
ません。シンシンと積もる雪って感じで
しょうか。シンシンってのは音じゃ無い
んですよ。
 こりゃ積もりますね。