2002年12月28日 土曜日     

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数30枚

八百屋お七
 寒い寒い寒いですね、北風が冷たいで
すね、散歩が嫌ですよ〜!そんなこと考
えながら歩いていたら、ちっとも楽しく
ないんです。何か明るいことを考えると
きっと暖かくなるんでしょうと、目に飛
び込んでくる看板で、フグ鍋に熱燗、す
き焼きに熱燗、やっぱり天麩羅にはビー
ルかな、なんて飲むことばっかり頭に浮
かぶんですが、やっぱり寒いですね。モ
モちゃんのシッポも下がりっぱなし。
 浅草寺裏の注連縄市も昨夜で終わり、
今朝から取り壊し作業が行われています
。オレンジ通りに並んだ花壇も正月飾り
に模様替え。また、浅草寺境内では正月
の出店用の場所決め作業も終わり、いよ
いよ本格的に正月を迎える準備が始まり
ました。浅草神社には、隅田川七福神の
幟と案内図も設置され、来年の厄年のガ
イドも掲げられましたよ。
 厄とは「人間の生命や生活の健全と安
定をそこなう要因になると考えられてい
る、災難・障害に関する心意現象」と辞
典に書かれています。日本には古来から
、人生の節目を「厄年」として忌み慎む
習わしがあります。人間の一生のうち、
何らかの厄難に遭遇する恐れの多い年齢
をいい、医学の発達した現代においても
なお、万事に慎まねばならない年齢とし
て、意識されているようです。厄年には
前厄・本厄・後厄があり、前後三年間は
気をつけなければならないとされていま
す。来年の厄年の方は、浅草神社でお祓
いをしてもらいましょうね。
 寒くなると火災も増えますね。昨夜も
近所でボヤ騒ぎがあったそうです。二天
門前の消防署では、使用したホースの後
かたづけを行っています。ホースの中に
溜まった水を抜き、平にして巻き取る作
業、この寒さの中、見ているだけでも震
えてしまいましたよ。
 天和2年の今日。江戸駒込、八百屋市
左衛門の娘お七、恋人に会いたい一心で
、江戸を火の海にしてしまったいわゆる
「八百屋お七」の物語は有名ですね。こ
の火事は江戸の東下谷・浅草・本所・南
本郷・神田・日本橋・深川など広い範囲
に及んだ大きな火事であったと記録され
ていますが、実際のお七はこの火事で焼
け出された被害者なのです。近所の円乗
寺に避難した時に出会った庄之助にもう
一度会いたいと、自宅に火を付けたので
すが、近所の人が火に気付きボヤで済ん
だのでしたが、当時は「火付けは例外無
く死罪」。天和3年3月29日、江戸小
伝馬町の牢屋敷から市中引回しの上、品
川鈴ヶ森刑場で火炙りに処されたのです
。この事件にヒントを得た上方の浮世草
子作家であった井原西鶴は、「好色五人
女」の中でお七を取り上げここまで有名
してしまったのでした。
 そんな逸話から、年末はみんなで火の
用心を呼び掛け合うようになったともい
われているのです。ご用心を!