2002年12月11日 水曜日     

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数43枚

ダイオキシン源
 久しぶりに天気の良い朝になりました
が、相変わらず寒いですね。一昨日の雪
は、まだ熔けずに残っています。昨日の
日記では、歌舞伎の興奮で一気に書き上
げてしまい、肝心な事を書くのを忘れて
しまいました。写真でもお判りの通り、
仲見世にようやくお正月の飾りが取り付
けられたのです。この飾り、例年は12
月1日に飾られるのですが、今年はNH
Kのドラマ撮影の為に10日遅れとなっ
たそうです。また、今朝から奥山の五重
塔通りも、今まで飾られていた紅葉飾り
からお正月に衣替えされています。ビニ
ールとプラスチックで作られたこれらの
飾りは、トラックで何処かに運ばれて行
きます。観光客の目を楽しませたこれら
の飾りですが、処分することによってダ
イオキシン発生の原因になるのでしょう
ね。最近では、お酉さまの熊手も無公害
の素材で制作された物に人気が有るよう
です。特に、和紙を駆使した飾りには、
歌舞伎俳優を始めとした芸能人のお買い
あげ札がたくさんぶら下がっていました
。しかし、東京都知事とその息子がお買
い上げされた熊手は、どでかいプラスチ
ックと塩ビの固まり。公害に目くじらを
立てているあの親子。言うことと、やる
ことが相反しているんですよね。
 そんなこと言っても、ポリ袋やペット
ボトル等のビニール、プラスチック素材
は、20世紀の後半、流通革命、大量消費
経済とともに安価な日用品や様々なパッ
ケージとして急速に普及し、現在では私
たちの日常生活に欠かせないものとして
浸透しています。しかし、これらの素材
が、有限な原油を原料として作られてい
るという点や、社会風潮として地球環境
の変化に影響を与える原因であると意識
され始めていることを知りながら、やっ
ぱり便利な物には違いないのです。
 でも、これら素材は、必ずしも長期的
に流通し続ける素材ではなく、今後数十
年の間に変化し続け、消滅してしまう可
能性の大きな素材であることも予測され
ます。我々の生活は、ビニールプラスチ
ック素材の普及の歴史とほぼ同調して、
個人的な生活様式にも大きな影響を与え
ているという点で無視できない素材でも
有るのです。ビニールプラスチック素材
を生活の中で楽しく、美しく、利用する
方法と処理の方法を、新しい生活様式の
アイデアで実践することで公害を減らす
ことも可能なのでしょう。
 ダイオキシンの毒性が最初に注目され
たのは1958年、ドイツの科学者が動
物実験での結果を学会に発表したのが始
まりとされております。世界的に広く注
目を集めたのは、1962年〜1970
年のベトナム戦争に置いて、アメリカ軍
が戦略兵器として「枯れ葉剤」を使用し
た後の事です。この枯れ葉剤には、ダイ
オキシンが混入しており枯れ葉剤を散布
されたベトナムの人々はもちろん、これ
をあつかった米兵にも悲劇をもたらした
のです。そんな、ダイオキシンの怖さは
誰もが知るとこですが、日常便利に利用
している生活必需品がその発生源である
ことは、あまり意識していないのも確か
です。
 こんな偉そうなことを書いているあほ
まろの周りにも、ビニールプラスチック
が氾濫しているんですけどね。ほら、こ
のパソコンだって・・・。
 大量に捨てられる沿道の飾りを見なが
ら、こんなこと考えてしまいました。