2002年9月10日 火曜日       

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数43枚

秋の気配
 いよいよ秋。紅葉の名所は全国津々浦々あれど
、浅草で気軽に、しかもたっぷりと紅葉を楽しむ
季節がやってきました。と、いっても造花の紅葉
ですけどね。すし屋通りと、食通街には夏のあい
だはヒョウタンが沿道を飾っている。今朝、その
ヒョウタンが取り外され、一斉に紅葉に変わった
のです。時折ちょっと肌寒い風が吹く中、造花と
知りながらも紅葉を眺めていると、ついこの間ま
での猛暑が嘘のようですね。    
 この時期、”モミジの紅葉が一番綺麗だね”、
などと言われるが、”モミジ”実はこれ、”イロ
ハカエデ”というカエデ科の植物らしい。また、
”ヤマモミジ”、”オオモミジ”といった”〜モ
ミジ”と呼ばれている木々も、実は全部カエデ科
の植物だったのです。そもそも、”モミジ”とい
う言葉は、紅く染める、という意味の”もみづ(
揉出)” という言葉からきており、秋に紅葉す
る樹木全般、または紅葉する現象そのものをさし
ていたようです。今でも”紅葉”と書いて”モミ
ジ”と読みますね。そしていつしか、特に紅葉の
美しい”イロハカエデ”を”モミジ”と呼ぶよう
になったのです。          
 今朝の浅草寺境内では、まだハトオジサンのご
出勤も無く、ハトもまだ屋根の上で待機している
様子。嘘のように静まりかえった境内には、とき
おり通勤で急ぐ人が通り過ぎていくだけでした。
ここ浅草寺も第十三番霊場になっている、板東三
十三所観音霊場。ポスターによれば、来月は世界
平和を祈願した特別なイベントが開催されるそう
だ。この坂東巡礼とは、昔旅人が越えにくかった
足柄山や箱根の坂の東一帯は坂東と呼ばれていた
。坂東の武者達は源平の合戦で九州まで赴き、戦
いの後、敵味方を問わない供養や永い平和の祈願
が盛大に行われたのでした。今から約800年前
の鎌倉時代の初期に創設され、やがて秩父を加え
て日本百観音霊場へと発展したのです。    
 浅草寺の石段に腰をかけ、朝食を食べているお
ばさん達とお話をしました。孫の受験と、腰痛の
持病を治して貰うため、今月始めから板東三十三
所観音霊場を廻っているそうです。御朱印場がま
だ開いてないので、ここで朝食をとっているので
す。埼玉の自宅をベースに、約一月で全部を廻り
たいと張り切っていました。浅草寺は13番目、
やっと三分の一が終わったんですね。この巡礼で
山坂を歩き回るおかげで、腰痛も治ったような気
がするそうです。でも、孫の受験に効果が有った
かは、春までお預けですね。御利益が有りますよ
うに。                   
 巡礼は、とにかく巡りはじめたら三十三ヵ所を
満願にしようという心がけが何より大切です。三
十三カ所の霊場全部を巡り終えたという充足感は
、生きるカとなってあらわれてくるからです。観
音札所巡礼によって「こころ」が澄み、そこに「
もう一人の自分」を見出すことができる坂東札所
は、あなたの期待に充分こたえてくれるものを持
っている霊場なのです。          
 浅草寺の案内にこんな事が書かれていました。
「仏種は縁に従って起こる」。この秋、紅葉でも
見ながら、板東三十三所観音霊場の幾つかを歩い
てみたくなったあほまろです。観音さまとのご緑
を探め、心の平安を得てより充実した人生を送り
たいものですね。