2002年8月28日 水曜日       

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数30枚

心の故郷

 ”タマちゃんは私の心の故郷です”。今朝のテ
レビで、小さな女の子がインタビューに答えてい
る。この夏休みは、どこにも行けなかったのかな
、彼女には故郷が無いのかな。小学生低学年の子
供とは思えないこの発言。今、多摩川から鶴見川
に住まいを変えた、アザラシのタマちゃん観察現
場の出来事だった。   
 この夏、お父さん達に大流行したゲームソフト
に。”僕の夏休み2”ってのがある。あほまろは
前作のパート1をプレーした事がある。このゲー
ムは、”大人になってしまったあなたに・・・”
って、コピーで売り出され、1975年頃の田舎
の生活習慣と、当時は、当たり前だった子供達の
遊びを懐かしく楽しませてくれた。田舎に遊びに
行くっていうより、タイムマシーンで、子供の頃
に連れて行ってもらえるゲームという方が正しい
のかもしれない。このゲームで一番気に入ったの
は、おじさんが、当時大人気だった軽四輪、スバ
ル360でいろんな所に連れていってくれること
だ。懐かしく、少しせつない、あの夏の日々を充
分に堪能させてくれた。今年の新作はまだプレイ
して居ないが、前作同様に懐かしさを醸し出して
くれるのだろう。20年後、30年後のこの手の
ソフトには、2002年の夏休み話題になったタ
マちゃんを見に鶴見川に連れていって貰った。そ
んな当時のニュースもゲームに入って欲しい。そ
れが、”心の故郷”なんだね。        
 昨夜は台東薪能を観にいってきた。”能”は、
何度か観たことがあるが、いつも訳が判らない。
ただ、のんびりとした動きと、笛と鼓の音で睡魔
が襲ってくる伝統芸能としか思っていないのも確
かなのだ。そんな状況になるのは劇場で観劇する
からであって、本来の”能”を堪能したいのなら
屋外の能舞台、それも、”薪能”に限るらしい。
ちょうど友人が招待券を持っているっていうので
、頂戴しての観劇であった。     
 浅草寺裏に約1月かけて作りあげた能舞台と、
観客席。昨年は雨のためこの場所での公演は中止
され、浅草公会堂で開催された。そんな事になっ
たら、せっかく求めていた”薪能”の魅力が半減
する。でも、今年は入道雲も出ている良い天気な
ので、大丈夫だろうと観音裏の会場に向かった。
その途中、ザ〜っと激しい天気雨。それは僅か1
〜2分の出来事。おかげで、会場の舞台と桟敷席
に用意された座布団はずぶ濡れ、よって昨年同様
、浅草公会堂に場所を移しての公演になってしま
ったのだった。             
 毎朝モモちゃんとの散歩で、どんどん出来上が
っていく会場を見ていたあほまろにとって、それ
よりこの会場を造ってきた人達の方がこの雨は、
残念だっただろう。とりあえず、券を持っている
全員は一旦会場の中に入り、並んだ順番に公会堂
の座席指定券を貰う。若者向けのコンサートだっ
たら混乱が起きるようなこの事態にも、さすが伝
統芸能を愛する人達。何の混乱もトラブルも無く
、なぜか係員と和気藹々の雰囲気もほほえましい
。そんな光景に接してしると、ちょっと短気なあ
ほまろも、不徳の事態を楽しむかのように会場の
雰囲気を記録したのでした。         
 浅草公会堂で1時間遅れで始まった今年の”第
23回台東薪能”。能・通小町、狂言・素袍落、
半能・三輪と、休憩時間も入れず、一気に2時間
半の連続公演となってしまいました。来年こそ、
本当の”薪能”を見てみたいですね。あほまろに
とっては、子供の頃のキャンプファイヤーのよう
な。激しく燃える”炎”に郷愁を感じるのです。
 この夏どこにも出かけなかったあほまろの、心
の故郷なのかもしれませんね。