2002年5月9日 木曜日       

今朝の写真
CANON EOS-D60
CANON ZOOM 17-35 F2.8
撮影枚数30枚

鯨のように・・
 ”舞台は、台東区”。最近区内にはこんなポス
ターが貼られている。内容は単なる観光行事の案
内なのだが、夜景の雰囲気に加工された仲見世の
写真の雰囲気と睡蓮の花が、暗くおどろおどろし
い。見ていると、なんとなく不吉の前兆を予感す
るよな。誰がデザインしたのか判らないが、こん
なポスターは台東区のイメージダウンになりそう
な。『日本の古き良き風景と、新しき時代の融合
。「浅草」「上野」という江戸期から続く二大繁
華街を擁し、お祭りあり、パレードあり、笑いあ
り、風情あり、歴史あり、文化あり、の一大エン
ターティンメントエリア、台東区。予定を決めて
訪ねるか、新しきを巡るか・・・。その日の舞台
は、途中下車して探せます。』こんなことも書か
れている。このイメージで、「日本の古き良き風
景と、新しき時代の融合・・」を表現させたいん
だろうかねぇ。ポスターを見ていた、修学旅行の
中学生の感想では、”お化けが出そうね・・。”
だって。あほまろもそう感じるのでした。 
 以前にもこの日記で話題にしたことがある、”
浅草は何区?”。昨日も友人との会話で登場した
。”何区だと思う?”、”足立区かな?”。いつ
もこんな会話になってしまう。都内で生まれ育っ
た人間でも、浅草は知っていても、台東区なのだ
とは知らない人間が多い。そして、必ず「足立区
」と答えるのには、自動車のナンバープレートか
らの連想なのだ。それじゃ、足立区って東京のど
の辺にあるかって質問には、ほとんどの人が墨田
区付近がそうだと思ってもいる。そんな台東区を
前面に出してPRするより、みんなが知っている
、「上野」「浅草」を前面に出した観光PRのほ
うが、より効果が大だと思うのだが・・。”舞台
は、浅草”ってほうが、インパクト強いと思わな
い?地方都市に貼りだすのなら、絶対に”舞台は
、浅草”だよね。              
 毎月9日は、ゴロ合わせで”鯨の日”と制定さ
れているらしい。今年の国際捕鯨委員会(IWC
)年次総会は、4月25日(木)〜5月24日(
金)にかけて、下関で開催されている。下関とい
えば、かって捕鯨船の基地として栄えた町で、鯨
とは切っても切れない縁を持っている。日本三大
捕鯨会社と言えば、「日本水産」「大洋漁業」「
極洋捕鯨」その内の2社が下関市で発展していっ
た。昭和41年には下関漁港は日本一の水揚げ高
を誇っていた。しかし、オイルショックと、交通
の発達(流通)により、徐々に衰退の道を辿って
いったのだった。それに追い打ちをかけるかのよ
うに、捕鯨禁止で、「華やかな下関市」の姿が消
滅していったのだった。いみじくも、そんな町で
行われている国際捕鯨委員会の総会。「古事記」
や「万葉集」にも書かれている、日本人の食文化
と、資源に恵まれていない島国である日本民族の
貴重な動物性蛋白源だった鯨。商業捕鯨後、長年
調査捕鯨行ってきた日本。様々な調査を繰り返し
、データ・サンプルを集め、クジラを生態系に当
てはめ、きちんと科学的根拠に基づいた形で捕鯨
再開を唱えて欲しい。文化の相違を理解すること
は簡単ではありませんが、互いの文化を尊重し、
理解し合える日が訪れることを、国際捕鯨委員会
の総会に期待しております。     
 ここ浅草にも、有名な鯨料理を出す「捕鯨船」
ってお店が有名だが、このようなお店を維持する
鯨肉の備蓄はいつまで有るのでしょうね。南極海
のミンククジラの生息数を、約76万頭と認定さ
れており、そのうち日本は僅か二千頭の捕獲を要
請しているだけなのですけどね・・・。    
 あちこちの家々では、軒先に提灯を吊す枝木の
取り付けが行われている。浅草と鯨問題とを比較
するのには無理があるが、鯨同様消えつつある下
町庶民文化を、新しい風によってもみ消されない
ように保護していきましょうね。