2002年2月12日 火曜日       

今朝の写真
CANON EOS-D30
CANON ZOOM 17-35 F2.8
撮影枚数19枚

旧正月

 浅草寺境内には香港台湾から大勢の観光客が来
ている。いつも出会うガイドの陳さんから元気良
く”新年快楽”と声をかけられた。そういえば、
今日は旧正月。日本では忘れ去られてしまった旧
暦の元旦だ。中国圏では今日が本当の新年で、今
日から干支も変わって午年となる。西暦で新年を
祝う日本でも今日からが本来の午年となるのだろ
う。昔上海で八卦占いをしてもらった時も、西暦
の干支を旧暦に換算され、私の友人は午年生まれ
と思っていたのに、1月生まれなので巳年生まれ
にされてしまった。西暦が定着してしまった現在
、せめて干支だけでも本来の旧暦であっていて欲
しい。四千年以上もの歴史を持つ干支の風習を都
合の良い西暦に変えてしまったのは、日本だけな
のだ。ガイドの陳さんは、日本に居ても毎年お正
月は旧暦で行っており、朝のガイドの仕事が終わ
ったら、家族でお祝いをし、友人達が集まって正
月料理を食べるのだという。また、この時期の中
国圏は、正月休みなので休みを利用する観光客が
増えて忙しい時期でもあると嘆いていた。   
 旧正月の儀式を調べてみると、日本でも結構残
っている所があるようだ。福岡県北九州市門司の
和布刈(めかり)神社では、新春を告げる和布刈
神事(めかりしんじ)が行われている。この寒い
のに午前2時半ごろ身体を清めた神官が海に入り
、今年一番の海草を海から取るそうだ。この儀式
は古来は全国的に行われていたが、現在まで残っ
ているのはここだけで、松本清張の「時間の習俗
」ではこの神事を写した写真が重要なトリックの
鍵になっていたことを思い出した。      
 六区興行街では、早朝からテレビドラマの撮影
が行われている。古の浅草風情を感じさせるよう
に、今は無くなったフランス座前に、昔のストリ
ップ劇場を復活したような看板が掲げられている
、何のドラマなのだろうね。浅草の人達にはこん
なロケは日常茶飯事なので、だれも興味を示して
いないようだが、あほまろは古い浅草を題材にし
ているこのドラマ、結構興味が有ったが、時間が
ないので詳細を調べないで通り過ぎてしまった。
ここ六区の興行街では、今も古の映画が毎日上映
されている。先日も看板につられてついつい高倉
健の「渡世人列伝」なる懐かしい映画を観てしま
った。良い映画(って言えるかな?)はいつまで
も残って上映されるのだが、最近の日本映画は、
ロードショーが終わると誰の記憶にも残らない。
このように、後世にも残る映画を誰か創ってくれ
ないだろうかね。あほまろは高倉健の映画だけは
全部観た。その後は必ずどこかの居酒屋で、高倉
健になりきって、過去のある流れ者を演じていた
っけ・・。綺麗な和服姿の後家さんが、一人寂し
く営業するカウンターだけの小料理屋なんてのを
探し回った事もあったよ。